「人間の過ちの罰としての側面が強いゴジラ」GODZILLA 星を喰う者 もりぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の過ちの罰としての側面が強いゴジラ
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この映画を鑑賞後正直理解が出来ない部分多々があって、しかしなんとも後を引きづられたので2回視聴しました。
2回目の方が頭の中を整理しながら見ることができたので理解が進み楽しめましたし、物語としては非常に上手く纏まっていると感じました。
今作は好き嫌いは別れる映画というのは間違いないですし、例えば最近でいうヴェノムのような見応えある画面やアクション、エンターテイメント性を求めている人にはまず合わない映画です。
一般的な怪獣映画とも大分雰囲気が違いますし、ギドラの恐ろしさは怪獣の迫力というよりも(不穏な這い寄ってくるようなBGMも相まって)不気味なホラー感のある怖さです。
しかし哲学的なテーマや考察が好きな人、哀愁の残るビターエンドが好みの人であれば恐らく楽しめるタイプの映画ではないでしょうか、自分は相性が良かったらしく満足できました。
最後の結末は自分は好きです、一章からゴジラへの復讐の念を強調していたハルオの結末としてはこれ以上は無いと思っています。
劇中でもゴジラをゴジラという怪獣足らしめるのは人の強い憎しみと呪いであると説明されていますがこれがこの物語の重要なポイントになっており(フツア達にとっては恐怖の対象であれど自然災害のようなものとして共存している)、共に戦ってきた仲間の死を背負ってゴジラを呪う最後の人間として挑み散ることで怪獣としてのゴジラは消え去ったのだと解釈しました。
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