「相手をとことん打ちのめす激しさ」一級機密 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
相手をとことん打ちのめす激しさ
これは面白かった!
「あぁこれでもう終わりかも…」と思ったところから話が急展開し、最後は感動だった
韓国で実際に起きた軍の不正事件を元に描いたサスペンス映画
韓国空軍が戦闘機の部品を購入する際に、海外の大手航空部品会社から不正に購入をしていた
主人公のパク・デイク(キム・サンギョン)は、空軍購買部に異動してきた時にそのことに気づき、不正を正そうとするのだが…
恐らくこういう、賄賂とか不正受給とか、事件のもみ消しというのは、どこの国でも起こっている話であり
日本でも、現在公開されている「空飛ぶタイヤ」は、この話とよく似ている話である
韓国が他の国と違ってすごいところは
「どちらも徹底的にやる」というところ
誰かに不正を知られたら、
知られた側の人間は
知ってしまった人間をくたばるまで叩き続ける
そのパートナーも子供も容赦しない
むしろ死んでくれたらラッキー
という徹底ぶりがすごい
だから、告発する側もそれなりの心構えで向かっていかないと立ち直れなくなるまで打ちのめされてしまう
そこが毎度すごいなと思う
それを思えば「空飛ぶタイヤ」の日本は、とても穏やかな国民で、平和な国なんだなと思ってしまう
そんな韓国の激しさを感じた上で
それでも、どんなに打ちのめされても、ボロボロになっても、不正を正そうとする主人公の姿に感動してしまうのだ
そして、そんな彼の姿を見て心を動かされ、行動を起こす人もいて、
そのポジティブな連鎖が世の中を変えていくのだ
当たり前のことだけど、間違っているものは間違っている
正しいものは正しいと言える環境で生きていたい
この映画のパク・デイクのような勇気ある人がいて世の中は正しい方向に向かっていくと信じたいけど
100%不正のない世の中にすることも難しいことであると感じた作品だった