「科学が紐解く衝撃の真実、そして禁断の愛とは…。」僕の彼女は魔法使い ズボンさんの映画レビュー(感想・評価)
科学が紐解く衝撃の真実、そして禁断の愛とは…。
「宇宙の法〜黎明編〜」に引き続き、知り合いの知り合いの知り合いから頂いたチケットでの鑑賞でした。
今回私は、宇宙の法の一つ「エネルギー保存則」が齎した悲哀と、劇中では語られなかったとある男の無念を、皆様と共有できたらと思います。
■「エネルギー保存則」が齎した悲哀
物質が化学反応を起こす時、反応の前後でエネルギーは変わらず等しい事は、皆様もご存知の通りです。
おじいさんが言ったように、燃える水素(H2)と燃やす酸素(O2)が合わさる事で、炎を消す水(H2O)となります。
この時、H2Oの質量はH2とO2 の総質量よりごく僅かに軽くなっているのですが、その分はエネルギーに変換されますので、反応の前後でエネルギーは増えも減りもしない訳です。
ここで疑問が生じます。
風花はブロッコリーを卵焼きに変え、マグカップを創り出し、何もないところからお弁当を作ってみせました。
果たしてそれらを生み出すエネルギーや物質は、どこから持ってきたのでしょうか?
荒川弘著「鋼の錬金術師」の様に近くの物質が変異した様子は、全く描かれていませんでした。
であれば一体、何処の誰の何が奪われ、風花の願った物に変化したのでしょうか?
そしてそれにより、誰かが不幸を被ったのではないのでしょうか?
白の魔法使いは愛を与える善なる存在と語られていましたが、実はその愛は誰かから奪った物かもしれず、更には略奪愛、カンニング手助けも躊躇ないのであれば、それは世界にとっての善玉なのか、或いは…。
長きに亘る魔法使い達の血で血を洗う争い、その真相を暴くのはそう難しくはない筈です。
■とある男の無念
黒の魔法使いの野望は、白の魔法使い達の想いの力が起こした奇跡により、見事に打ち砕かれました。
大団円への進む物語の片隅で、私達は一つの真実に気付かされます。
そう、白の魔法使いと同様に、黒の魔法使いも現世に残された最後の一人だったのです!
だとすると、優一の力に目をつけてあわよくば弟子にしようとしたと言うのは、その言葉以上に真剣だったのかもしれません。
偽風花の正体を見破った事を理由にやはり殺してしまおうと強弁してはいましたが、実はただのツンドラで、精神的に痛めつけた上で後からちゃんと弟子にしようとしていたのではないか…。
もしかすると、黒の魔法使いの眼にも、優一と繋がる赤い糸が見えていたのかもしれませんね。
もし本作にスピンオフがあるのであれば、黒の魔法使い視点で描くHS版おっさんずラブも観てみたいですね。
タイトルは、こんな感じ!
「僕の彼女は魔法使いってデレデレしている男子高校生が眩しくて弟子にしたいけど、その魔法使いっ娘が天然小悪魔すぎて邪魔ばかりしてくるせいで想いを伝えられなくてツラい!〜アラフィフ黒魔法使いの愛弟子勧誘大作戦〜」
以上をまとめると、やっぱり一線を退くと演技力とか滑舌とか駄目んなるんやなって。