「牛さんと象さんがかわいそう」宇宙の法 黎明編 ズボンさんの映画レビュー(感想・評価)
牛さんと象さんがかわいそう
知り合いの知り合いの知り合いから貰ったチケットで鑑賞。
幸福の科学が制作した映画なので、もちろん最終的には信仰を大切にせよと言う内容で、信者さんだったらきっと、感動する内容なのだと思います。
信仰心の無いライトなアニオタとしては、幸福の科学版「世紀末オカルト学院」のラスト2話くらいをギュギュッと濃縮した、と言うイメージの作品でした。
「爬虫類人間」「UFO」「タイムトラベル」と言うオカルト要素をふんだんに散りばめ、ライバルとの決別、反目していた組織との和解、某聖闘士を彷彿とさせる最終フォームに目覚めラスボスを圧倒する主人公。正に王道的ストーリー。
合間合間に、あれっ?これは尺稼ぎなのかな?、あれあれっ?主人公は暇なのかな?、と思う場面もありましたが、もしかすると信者さんにとっては儀式の時間だったのかもしれませんし、感情移入するタイミングだったのかもしれません。
ラスボスの目的は当初はよくある地球侵略と見せかけて、実は哀しい出来事の被害者でもあり、やり場のない怒りを抱えていた事も終盤に判明します。
近年のアニメでしたらそのようなラスボスに対して救済もあるのですが、大宇宙を司る信仰の前では無力でした。
主人公および真の黒幕に叩き伏せられ、消滅してしまいます。
めでたしめでたしです!
これぞ結束と信仰がもらたしたハッピーエンドであり、ダイナミック進化オリジナルゴッドおじさんの御業だったのだと思います。
ただ私にはどうしても解せない部分がありました。
劇中に起きた危機により、宇宙人達は手と手を取り合い、皆一様に信仰を得た筈です。
にもかかわらず、インド神話の神の由来となったであろうあの宇宙人は、どうして現在では信仰を忘れ退化してしまったのでしょうか。
象さん達は信仰に背く、大変な事をしでかしてしまったのでしょうか。
続編ではそのあたりの経緯も明らかになっていく事を期待し、この感想を締めさせていただきます。