「テレビで十分」七つの会議 チーさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビで十分
池井戸潤が大好き、半沢直樹からTBSドラマは全部見てる、全部大好き、そんな私が期待に胸をふくらませて映画館まで足を運びました・・・が・・・、
確かにおもしろかったです。役者も達者で、テンポも速いです。
でも正直、「テレビドラマで十分」「映画にする必要性を感じない」でした。テレビが下というのではなく、むしろテレビでじっくりとやった方が、より池井戸作品の機微を伝えられたのではないかと思います。
元妻とのやりとりも、ドラマであればきっといいシーンになるのだと思うが、あのスピード感の中で見ると退屈で、私は居眠りしそうになりました。
半沢直樹では、滝藤さんが演じた真面目で優しい夫が、いじめに耐え、命がけで仕事に向かい、それでもうまくいかなくて道に倒れて嗚咽するシーンを見た時は、サラリーマンの悲哀に胸が熱くなりましたが、七つの会議はそういう池井戸作品ならではの機微を取っ払って、ただ悪を追い詰めていく娯楽作品に成り下がった感が否めません。
冒頭で、大きくゆっくり「TBS」と出た時に、踊る大捜査線で「フジテレビ」と出た時のような嫌な予感がしましたが的中しました。
ボヘミアン・ラプソディを見た後だったこともあり、「この程度なら、テレビ放送まで待てばよかった。時間とお金を無駄にしたな~」と後悔しました。
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