「サラリーマンは見るべき」七つの会議 あまのさんの映画レビュー(感想・評価)
サラリーマンは見るべき
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池井戸潤の作品は、サラリーマンなら共感できる作品ばかりだが、今回はその中でも一番かと。
物語は、データ改ざんの一連のトラブル巡り、個人と組織が対立する。その中で個人側が奮闘し、最終的にはデータ改ざんの黒幕を暴ききるという痛快なものだが、中でも野村萬斎演じる八角と香川照之演じる北川の対比が秀逸。
ある事件をきっかけに、片や自身の矜持を守ったがために、組織に失望され、見限られた八角。
片や組織に取り入り昇進したものの、矜持を失い、逆に組織に取り込まれてしまった北川。
どちらも違う意味ではあるが、組織に殺された二人。
タイミングが違えば立場が逆だったかもしれない二人。
この二人が会社の隠蔽を口外しようと、ラスト手を取り合うシーンは、思わず涙ぐんだ。
友情とか絆とかそういう綺麗なものじゃないが、二人がお互いに認め合い、組織という枠組みから解放されたあのシーンは、サラリーマンなら、いやサラリーマンじゃなくても見る価値がある。
いい作品を見て、とても満足。
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