「「大地と精霊」とゾンビ」カーゴ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
「大地と精霊」とゾンビ
妻が不治のアンデッド菌に感染してしまった。しかも幼子もいる。さあ、どうするってストーリーが軸。新型コロナウイルスが猛威をふるっている今だから、父親の不安が手にとるようにわかる。感染したら幼い一人娘を誰も面倒見ることができなくなってしまう。
感染した妻がゾンビ化するまでの猶予時間は48時間。この世界では、ゾンビ菌に感染した場合のキットが配布されていて、ブレスレッド式タイマーで残り時間を確認する。ゾンビを避けながら僅かな希望をもって治療できる施設を探さないといけない。
ゾンビも怖いが、人間同士も信用がおけない。これもコロナ騒乱の今だからよくわかる。ゾンビ映画を見て怖くてゾクゾクするんじゃなくて、近い将来をデフォルメして見ているようでブルーになる。
この映画では、オーストラリア先住民のアボリジナルが鍵として出てくるが、アボリジナルが代々受け継いできた「大地と精霊」をもって、ゾンビというものを理解しようとする。感染症に対しては、医学的、科学的な対策は必要だが、心の拠り所をもって対峙することも大事なんだなと思ったね。
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