劇場公開日 2018年7月14日

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「外側から見るLGBTの視野、このご時世だからこそ考えるべき作品」カランコエの花 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5外側から見るLGBTの視野、このご時世だからこそ考えるべき作品

2021年5月23日
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鑑賞方法:VOD

知的

難しい

短編映画でNo.1の呼び声の高い今作。限定公開を受けて初めての鑑賞。進むのが怖かった…。

学校という社会の縮図の中で、LGBTの話題が身近に落とされる。犯人探しのように探る者、カミングアウトを偶然聞いたことに胸を痛める者、事実を知っても平然を装って取り繕う者…クラスの中の誰かに、自分のファーストインプレッションが存在していて、取り囲む環境を在々と照らされる。もちろん、そこに必ず共感してほしい訳ではない。寧ろ、カミングアウトに「あっ、そうなんだ」くらいになるのが理想だと個人的には思う。つまり、当事者にどう気遣っても、寄り添えていない。離していると同然なのだ。その難しさともどかしさが、空いた空席と共に浮かび上がる。しかし、「異性愛」がスタンダードとなっている以上、反芻するにも時間はかかる。結局、教育レベルからの改革が必要なのだろう。だから、これから育つ子どもたちが純粋に多様性を持つまで、社会的な変動は難しい気がする。
先述した、「ただただ怖い…」という意味をここで述べたい。それは、封鎖的で身を削られるように進むから。当事者が分からないまま進み、カミングアウトも許されない状況。知れば解決する訳でもない。その日々がカウントされていくのが怖かった。ひっくり返るまでは。

この映画を通じて、広い視野で話さなくてはいけないと痛感した。制度的な性的マイノリティの整備をしてほしいのではない。住みやすく生きやすいための環境作りが求められているのだから。今一度考え、自分自身に問いかけてみる。

たいよーさん。