「ゴダールについてはほとんど知らない」イメージの本 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴダールについてはほとんど知らない
あれでしょ?たしかフランスの国際空港・・・それはド・ゴールですから!くらいに知らない。とにかくコラージュのオンパレード。どこを切ってもコラージュなのです。ところが最後にアラブやイスラム教というテーマになってからは、ちょっとだけストーリーがあった。石油を産出しないアラビア半島の小国ドーファ。もしやドーファの悲劇?などと思っていたら、なんと架空の国。なんだかやられてしまいました。
戦争、民族、宗教、哲学とか様々な語られた言葉をも織り交ぜ、映画のワンシーンを見て何を言いたいのかを探ってみようと・・・しかし、わからない。第1章のリメイクだけでも難解すぎるのです。眠気をこらえ、ようやく資本主義の構造や愛と隷属、革命、テロ。見えないものが見えてきそうで、まとまらない。
途中、気になる言葉がありました。対位法と和声法。独立した音を組み合わせて使い、音が和音を奏でる手法、そして和音を中心にしてメロディを組みたてる手法。この手法がコラージュの方法そのものなのだと思ってもみましたが、いかんせん、もう最終章のベン・カデムの物語になってしまいました。
そんな無差別的な配列の中にも男と女のワンシーンが必ず入ってたような印象があります。結局は愛がないと世の中は成り立たないということですよね。希望という夢を追い求めるにも愛が必要。最後に残るのは愛だけかもしれません。
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