「ハラハラドキドキしますが、やっぱり防寒着は着ないとダメでしょうw」イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
ハラハラドキドキしますが、やっぱり防寒着は着ないとダメでしょうw
劇場での予告編を観て“面白そう♪”と思い、初日に鑑賞しました。
で、感想はと言うとまあまあかなw
普通に面白いのは面白いんですが、気球でのシーン以外でのシーンでさほど引っ掛かりが個人的には感じられないんですよね。
それでも今から約150年前に気球で気象研究をすると言うお話で空に昇ると言うのがまだまだ夢物語の時代に危険を省みずに挑戦すると言うのはとても夢があり、予想以上にハラハラドキドキ。
高い所なんかに憧れはするけど、いざ昇るとなると足がぶるぶるw
同じく海でも川でも底の見えない所で泳ぐなんてムリムリw
だから、とんでもない高さなんて、ホントにとんでもなくてw、高い所が苦手な者からすると、ずっと足元がガクブル。
それも半端ない高さで籠の縁とかに立ってるのを見ると“俺には無理~”“もう、止めて止めて~”となり、遊園地のアトラクションの様な体感でスリリングな時間を過ごせましたw
回想パートと進行パートで進んでいきますが、進行パートはずっと気球での空の旅。
飛び立っていきなりの雲の中での嵐に会い、雲を抜けると一面に広がる青い大空と白い雲。
物凄く綺麗。
「雲の草原」と言う言葉が似合うくらいに一面の雲はやっぱり雄大な感じでジブリの「天空の城ラピュタ」を思いだし、“あのデカイ雲の塊は竜の巣か?”“これだけの雲があればラピュタがあっても不思議じゃない”なんて思ったりしましたw
VFXにしても実写ならではの爽快感がありますね♪
登場人物は気球操縦士で過去に夫を気球の事故で亡くしたアメリアと気象学者のジェームズの凸凹コンビ。
「ゼロ・グラビティ」の単語が宣伝でも使われてましたが、まさしく一世紀半前のゼロ・グラビティで人類が未到達の領域への挑戦はワクワクします。
気球操縦士のアメリアを演じるフェリシティ・ジョーンズは「スター・ウォーズ:ローグワン」の主人公のジンを演じてますが、あの頃よりも結構老けた感じw
未亡人ですが、確りと芯の強い女性を表現してます。
登場からエンターテイナーで悪い意味では目立ちたがりのアメリアが回想シーンでの夫を亡くした気球には乗りたくないと言うが“嘘だろ?”と言うくらいのはしゃぎっぷりで最初はおてんば感満載のアメリアが引っ掻き回すのかな?と思いきや、引っ掻き回すのはジェームズw
もう、このジェームズが個人的にはどうしょうもない奴に映るw
研究の為に計器やらの実験道具は持ち込むのに、重いからと防寒着を持ち込まない。
アメリアに突っ込まれても“気合いでなんとかする!”と科学者らしからぬ根性論を展開。
アメリアが“記録更新。はい、戻りましょう”と言うのも振り切って、どんどん上昇させて行く。
“寒さは気合いでなんとかする!”と言う割りには、あまりの寒さと高度障害で早々とリタイア。
寒さで気球のガス抜き弁が凍ってしまい、使い物ならなくなったので気球の上に行って、修理するのもアメリアでジェームズは何にもやってないw
自分だったら、“お前がここらで降りようと言うのを振り切って、上へ上へと行くのを進めて、挙げ句の果てに防寒着も持ち込まず、気合いでなんとかする!と大見得切った割には早々とリタイア。俺が死にそうになっても助けてもくれずに気を失ってたとは、このスットコドットコ!”と罵倒しているでしょうw
連絡用に鳩を何匹か持ち込んでいるが、最後の鳩を取り出した時にあまりの寒さからか“あっ死んでる”とポイと捨てたのはさらっと鬼畜w
他にも降下時の重さ対策で籠の中の荷物をポイポイと下に捨ててましたが、“下に居る人達への遠慮とか対処は無し?”と思ってしまう。
“こんな時代だし、そんな細かい事は突っ込むなよ~”と思うんですが、ジェームズのヘタレっぷりからなんか突っ込まざるおえなくなりましたw
進行パートと回想パートでの両立でストーリーはそんなに難しくはないんですが、回想パートになるとテンポがちょっともたつく感じと些かアメリアの頑なに気球に乗りたくないと言う気持ちが亡くなった夫への禊ではないけど、落とし前をつける的な乗る事を決意した流れもちょっと解り難い。
高度が上がって、気温がマイナスになって、二人が凍傷になりかけてるのを見ると「タイタニック」のラストを思い出し、ラストの降下からの不時着は「ゼロ・グラビティ」を思い出しました。
でも、不時着時のあれは大怪我だけでは済まないんじゃない?と思うくらいの衝撃具合。
結構不死身な二人ですw
史実をベースにしている事から淡々とした流れの中で誰も行った事のない未知の領域に挑む話に必要以上にアクションでのアクシデントなんかを盛り込む必要性は無いにしても、それならば二人の対話と人生の中にもう少しこちらの琴線に引っ掛かる何かがあったら良かったかなと言うのと、回想パートが思ったよりも何かもたつく様に感じます。
今から約150年前に気球での飛行と言うのはかなりの冒険野郎で安全を保証されたものではないし、こういった先人達の果敢な挑戦と偉大な功績で今の科学や文化が成立している事を考えると「傍観していても何も起こらない。立ち向かわなければいけない」の言葉はとても重いです。
あと、ちょっとこれは個人的な意見なのですが、Amazonスタジオが製作している事から、Amazonプライムでも鑑賞出来るらしいのですが、それが劇場公開よりも早く鑑賞出来て、安価に鑑賞出来るとなると劇場での大きなスクリーンで鑑賞出来る良さを差し引いても、ちょっとどうかと感じてしまいます。
スマホと劇場スクリーンで鑑賞出来る事を同じ並びで比較する事は出来ないんですが、劇場公開版とAmazonプライム版はバージョン違いなどをつけても良かったのではないかなと思います。
普通に面白いのは面白いんですが、ちょっと鑑賞前のハードルを上げていたので少し肩すかしな感じがしますが、個人的な一意見の感想として捉えて頂ければ幸いです。
bionさん
コメントありがとうございます。今作でアメリアを演じられたフェリシティ・ジョーンズは「ローグワン」のジンだったのはちょっとびっくりで、イメージが違ってたのにもびっくりですw
割りとストーリーに穴がある様な感じで惜しいなぁと言うのが感想ですが、大空を飛んでいる爽快感があるだけに惜しいですよね。
また、お暇がありましたら、覗きにきて下さいね♪