「実は2人は似たもの同士だった!?」ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 MPさんの映画レビュー(感想・評価)
実は2人は似たもの同士だった!?
今のようにチャレンジシステムがなかった1980年代のテニス界で、ひたすらジャッジにクレームを付け続けた"悪童"、マッケンロー。対するのは、氷のような冷静さでクールなプレイに徹したボルグ。2人の宿命の対決をクライマックスに据えて、各々のそれまでの道程を辿る実録ドラマは、意外にも、2人ともが切れやすい性格だったことを検証することで、対照的だと見られていたライバルたちが、実は根底で繋がっていたことを描いている。よくあることかも知れない。スポーツの世界で頂上に立つ者たちは勝利を勝ち取るために複雑なセルフコントロールを余儀なくされるということは。つまり、マッケンローはぶち切れることで試合に集中し、ボルグは怒りを封印するパワーをショットに注入したのだ。根っこは同じで表現方法が異なった彼らの間に、必然的に友情が芽生えたことは想像に難くない。だって、2人は似たもの同士だったのだから。
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