騙し絵の牙のレビュー・感想・評価
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誰だよ、おまえ
役者が・・・
騙しの要素?
事前の宣伝などで、騙しがキーポイントのような印象がありましたが、然程騙し合いの妙を感じるにはいたりませんでした。出版業界を舞台とした物語としては、楽しめた作品でした。大泉に当てた原作とのことですが、本人がおっしゃっておられたほど、外されてはいなかったように思いますよ。むしろ、大泉のコミカルな演技ではなく、俳優としての実力が出ていたように思います。松岡は、さすが実力ある演技でした。でも、この役は少し年齢的に若かったかなって思いました。この業界に入って10年くらい経った35歳くらいの松岡ならバッチリだったと思います。彼女のファンとして、10年後に期待します。
面白かったし映像もしっかりしていたけど
良かった・・・のかな?
"予告編がミスリード"な映画
この映画の予告編は、「お互いを騙し騙され」みたいな演出をして、まるでミステリー作品か何かのように見せかけていますが、全くミステリーでも何でもありません。
どうしてこんな予告編を作ってしまったんでしょうね?宣伝の人間も自己主張したかったのかも知れませんが、観客を騙すような宣伝はいかがなものかと思います…しかも、コロナのせいで上映日が延期となったせいで、結構長い間この作品の予告編を見ることになる羽目になってしまったから、その罪は重いですね笑
作品自体は普通に面白いと思いました。
何の牙かよく分からない為、ゾウっぽいのが連想される
【「トリニティ」という罠】
僕の姪が、トリニティという名前の、とあるスポーツのアマチュアクラブチームに入っていて、僕の妹に、なんでトリニティって名前なんだよと尋ねたら、子供・親・コーチでチームを作り上げてるってことだと解説されたことがあった。
まあ、キリスト教の三位一体(トリニティ)にかけて、よくも、そんな大層な名前にしたもんだと笑ったことがあった。
ただ、この3つでひとつのセットという思考は、人にとって心地よく聞こえるのは昔から言われていて、プレゼンなんかでも、序論、本論、結論の構成や、各項目に強みや問題点、メリット等を3つずつで展開させるとか、3つの集合からなるキャップを見せると、人はなるほどと思い込みやすいとか、分かりやすいとか、ある意味、魔法の数字のような扱いをされることが多い気がする。
(以下、ちょいネタバレ)
KIBAもそうだ、K・言葉、I・イメージ、BA・場。
もともと別のことなのに、強引に3つにすると、ちょっと受けが良いのだ。
この作品は、苦境に立たされている老舗の出版社と、伝統はあるもの不採算な部門、金食い虫の作家、下世話な情報雑誌、内部抗争、出版不況を題材に、さもありなんというストーリーが展開するが、謎の作家や、人気モデルの事件がスパイスとなって、話は二転三転する。
しかし、所々で登場する3つの事柄によって、観る側は、この出版社も、なんかまともなビジネスの方向性を探ってるんじゃないかみたいな気にさせられる。
上述の、KIBAもそうだが、薫風社・トリニティ・アマゾンのコンビネーションも、そもそも薫風社とトリニティは一体のはずなのに、中には、ほうほうと、何か新しいビジネスモデルのように思う人はいるに違いない。
だが、映画は、妙に説得感のある3つのキーワードから構成される(本当は稚拙な)ビジネスモデルよりも、出版業は、面白いものを作れば売れるんだという原点に辿り着くことになる。
この映画は、実は、ここがポイントなのだ。
僕個人としては、お笑い芸人さんやタレントさんが作家になりましたみたいのは、食傷気味というか、全然興味はない。
また、映画の最後に、出版業と街の本屋を兼業する書店が登場してが、同様な本屋が廃業したのを見たことがあって、紙の本業界が本当に逆風であることも理解したうえで、出版社には、脳みそが揺さぶられるような新進気鋭の作家を発掘してほしいとなと思ったりもする。
SFなんかで哲学的な問いかけのあるような小説を書く良い日本人作家さんはいないものかと考えたりもする。
それに、最近の芥川賞はハードル下げすぎだと思う。
四つの作品が映画化された佐藤泰志さんは賞に恵まれなかったが、当時の芥川賞審査員は、ちょーーーー厳しい面々(大江健三郎さんとか)で、今は、結構甘々だと聞いたことがある。
映画にも芥川賞云々の場面はあるが、もし、あんなことがまかり通っていたら…。
まあ良い。
ところで、3つキーワードの罠について、最近で云うと、菅の「自助、共助、公助」はそうだし、安倍の三本の矢も然り。
安倍の3本目の矢は、放たれたのかは分からないが、きっと、これらは、どこぞの広告代理店が、絶対入れ知恵したキャッチフレーズに違いない。
国民を騙そうとしているのか、はぐらかしたいのか、とにかくツッコミどころ満載な気がする。
まあ、映画はやむを得ないとしても、バカな政治家連中には騙されないようにしましょう。
罪つくりな予告
予告からコンゲームのような展開を期待し、公開延期も手伝ってさらに期待はふくらみ、公開初日を迎えました。レビュー評価があまりのびてないので、少々心配しての鑑賞でしたが、最後の最後まで楽しく観ることができました。
原作は未読ですが、「あてがき」だけあって、大泉洋さんの速水役はよくハマっていました。正直、大泉洋さんにキレ者のイメージはないのですが、見かけとは違って、信念に基づいて行動するような雰囲気は感じます。やはりこの役は大泉洋さんで正解でしょう。
難しくてもおもしろいことを求めて仕事するという速水の姿勢、あの手この手を仕掛ける豊富なアイデア、思い立ったら即実行する行動力は、本当にうらやましく思いました。実際にはさまざまなしがらみから実現は困難なだけに、憧れるものがあります。ただ、ことがうまく運びすぎで、いささかできすぎな面は否めませんでした。映画とはいえ、もう少し速水の裏の根回しや地道な情報収集的な活動が描かれないと、彼が努力不要のスーパー編集長としか見えないのが、ちょっと残念でした。
そんな、あてがきまでされた主演の大泉洋さん以上に光っていたのが、若手編集者役の松岡茉優さんです。彼女のもつ、こだわりと一途なイメージが役柄にピッタリです。こちらもあてがきなのか、むしろ主役は彼女ではないのかと思わされるほどです。小さな本屋、女子高生の一言、難しいけどおもしろい、薫風上司との因縁、父の存在、行列の思い出、神座など、さまざまな伏線を一気に回収しながら、彼女に収束していくラストは秀逸でした。
というわけで、かなりおもしろかったのですが、鑑賞後の率直な印象としては「あれ?これだけ?」という感じでした。というのも、予告でハードル上げまくった騙し合いバトルや、ラストの大どんでん返し等が、こちらの期待にまったく届いていないからです。罪つくりな予告のせいで、作品の評価が下がってしまったような気がします。
展開が次々と起きて、テンポ感良く全く飽きずに最後まで見れた。デジタ...
そんなに騙してない
大泉酔う➡️一番(笑)
久しぶりに洋ちゃんのスーツ姿ににやけました✨
テンポのいい映画でした。
最後にまた速水の「返し」があって「にやっ」とほくそ笑んでラストシーンかと思いきや、あっさりおわった感が…。「騙し合い」というほどの大げさな仕掛けはなかったです。なので、★ひとつ減らしました。
次週末、友だちとまた観に行きます。
強者どもの騙し合い
原作は3年前に既読。塩田武士が、大泉洋と共同企画して、作品の主人公・速見輝也に大泉洋を「あてがき」して、実写化を目論み、4年越しの映画化となった作品。昨年公開された『罪の声』もそうでしたが、塩田作品は練りに練った構想で、やや複雑な展開にはなりますが、本当に面白い作品を提供してくれる。
今回は、出版業界を舞台に、騙し騙されの、ライヤー・ゲーム的な作品となっている。
今やデジタル化の波は、出版界を斜陽産業へと導いている。その中で生き残りをかける『トリニティー』の雑誌編集者の速見は、何とかその流れに牙を剝き、出版業界の体質に鋭いメスを入れ、奮闘していく物語。その片腕となるのが、高野恵に扮する松岡茉優。若さを武器に怖いもの無しに、大物作家や上司にもモノを言う。
そんな中、社内の派閥争い、上司からの軋轢、新進気鋭の作家の登用、反りの合わない社員への対応、異業種との提携など、様々な仕事上の苦難に、立ち向かう速見。しかし、それらも全て計算つくされた、早見の計画と知った時、あまりに意外な展開に唖然としながらも、このタイトルの意味が、見事に回収されていく。
また、それだけに留まらず、その後も早見さえ計画になかった、鮮やかな結末が用意されている。
「騙すことが、そんなに面白いですか?」のキャッチコピー通り、痛快な騙し合いの面白さは、塩田作品の緻密な構想の中にある。そこに吉田監督の演出が加わることで、観る人を、一層楽しませてくれている。原作を未読の方は、そのまま鑑賞し、映画に騙されてみることをお勧めします。
まあ、自分としては、毎年雑誌も含めれば100冊近くは、新しい本を購入しているので、かなり出版界に貢献しているつもりです。
騙される!というより、社会派作品のような企業内バトルが面白い。
エマ・ストーンだって読みたがるし、マルコビッチだって楽しめるはず。などと書くとわけわかりませんが、作家の名前や俳優などを知らなければ笑うこともできない通好みの作品でした。でも最初に笑ったのは「機関車東松」でしたけどね・・・悲しい。
プロットそのものよりも出版業界不況やAmazonの躍進、個人経営の小さな書店がその波に飲まれてしまう現実。web配信にしても溢れているので、よほどのインパクトがなければ存続が難しい。さらに社内間での潰し合いがリアルでした。『ノマドランド』でもamazonが出てきたので、今日はAmazonDayです。
全体でも数ヵ所あるのですが、突然入るカットバック効果が面白く、画面の繋ぎにも注目だったし、「枯葉」をいきなり歌いだす國村隼とかの面白さ炸裂。役員は表と裏の顔を使い分けるし、それを速水(大泉洋)がさらに暗躍する展開。しかし、上には上がいたんですけどね。不況下における生き残り策を考えさせられる作品でした。
もうちょっとレディビアードを見たかったところですが、まぁ編集部もやる気を出せばアイデア豊富。池田エライザも最高でした。やっぱりあてがきされた大泉洋よりも松岡茉優。編集の妙もありますが、表情豊かで演技もうまい。酒は断っているけどワインも飲みたくなった!
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