「必冊仕事人」騙し絵の牙 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
必冊仕事人
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スカッとだまされたいという強い願望があって、その手の惹句の本や映画についつい手を出してしまうのだが、期待に応えてくれるものは少ない。この映画もそつなく作られてはいるものの驚きはなく、出版業界ネタとしては「9人の翻訳家」よりだいぶ弱い。
中間小説誌の退潮は近年著しく、出版社の内情はさもありなんという感じ。興味深くはあるが、いかんせん物語に広がりがない。題名からてっきりミステリかと思っていたら、そうでもなかった。ラストのベストセラーを一発当てるくだりなどほとんどファンタジーだ(書名はヴァン・ヴォクトのSFに似ているけれど)。
國村隼扮する作家は、筒井康隆氏を彷彿させる。
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