劇場公開日 2021年3月26日

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「大泉洋の名前を借りた松岡茉優の映画」騙し絵の牙 はなもさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大泉洋の名前を借りた松岡茉優の映画

2021年4月6日
iPhoneアプリから投稿

 これは、松岡の映画であった。彼女は滑舌良く、何より声の響きが魅力的である。ややもすると、あざとくなりがちだけれど、きっちり演じていたと思う。

「勝手に震えてろ」の主演以降、万引き家族、蜂蜜と遠雷、助演ながら、キラリと光る上手い役者に成長していると思う。この先が非常に楽しみな女優である。

この映画は、今般ちょっと斜陽気味の出版業界の生き残り模索を面白く描いている。

 かつて、町のあちこちに本屋さんがあった頃は、ふらっと出かけて、立ち読みしながら、新書探したり、続きの漫画を読んだりするのが暇つぶしの一つだった。今は、小さなスマホ一つで、立ち読みせずとも色々調べられ、ポチひとつで良さげな本を見つけ出せる。そんな本屋が無くなって行く寂しさを感じさせた映画でもあった。

 でも最後は、そんな本屋の逆襲というか、
生き残り方を描いて希望を持たせていたところは良かった。

はなも