劇場公開日 2021年3月26日

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「うーん、期待させすぎちゃったかなぁ。その反動かな。」騙し絵の牙 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5うーん、期待させすぎちゃったかなぁ。その反動かな。

2021年3月31日
PCから投稿

今年52本目(合計118本目)。
もともとは去年(2020年)に予定されていたものの、コロナ問題が勃発して1年延びたようです。
原作はあるとのことですが、私は読んでいないです。

ただ、かなりの自信作だったようで、どの映画館でも予告編ですごくCMを流していたし、放映の1週間~2週間前になるともっとこう「見たくなるなぁ」というようなCMで、それはすなわち「誰が何を企んでいるのかわからない」という、あの表現でいう「騙しあいバトル」を多くの方が見たかったのだと思います。

ところがその描写は少なめで、しかもヒントになる描写はほとんどなし(まったくない?)。ラストになって突然出てくる人がカギを握っているのですが、この人序盤に出ましたっけ…?

ただ、題材としているのが「出版会社」で「小説か雑誌か」「デジタルか紙媒体か」という、わかりやすい題材がテーマであるため、何がなんだかわからない、ということもないです(舞台は日本のようですし)。

とはいえ上記のこの「騙しあい」という点に関してだけ言うと、確かにあるのはあるのだけど、量としては少ない(正直、エンディングの30秒前でもひっくり返ると思っていた)のは確かで、26日の週でどれを選ぶかと言われたらやはりこれが第一候補になると思うのですが(あえて言えば「テスラ」でしょうか)、「ちょっと」外したかなぁ(「騙しあい」というのを強調するのなら、もっとそこに徹して欲しかった)という印象です。ただ、積極的な悪意は感じられないし、原作が存在する以上、それを無茶苦茶改変するわけにもいかないので、そこは減点の対象としては低めにしました。

 採点は下記の0.4で、七捨八入で4.5としました。とはいえ、26日の週でどれ行くか迷ったら、一つの候補になると思います(まぁ、この週はテスラだモンハンだ、色々競合枠がありましたからねぇ…)。

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 (減点0.2) 上記の通り、予告編CMで「騙しあいバトル」という点を強調して宣伝した割には、一応それは感じられたものの、そこまで強調するなら、本当に「ラスト30秒までわからない」くらい100回くらい(言い過ぎ?)どんでん返しがあっても良かったのかなぁ、とは思います(もっとも程度問題で、頻度が支離滅裂だと視聴者は混乱する)。とはいえ、これは「騙しあいバトル」をうたうのであれば、ちょっと少なめかな…。

 (減点0.2) ラスト近い部分。刑務所と思われる場所に面会に訪れるシーンがありますが、いわゆる面会室ではなく、どうも懲役刑で作業をする場のように思えます(面会室があんなに広いはずもないし、面会室に明らかにおいていないだろうものも置いてある)。

 そしてこういう面会では電子媒体(ネタバレになるので詳細は省略)は持ち込めないはずだし、面会時間は手錠をはずすルールになっていたはずです(少なくとも一般的な刑事ドラマではそうなっているし、それが法律上正しいはず。刑訴法には書いていないっぽい。各刑務所の暗黙の取り決め?)。

 この「面会が不自然」という点はかなり強く感じた(特に電子媒体の持ち込みなんて、何かあったら誰が責任を取るの?というレベルになってしまう)のは確かです(しかも、日本の刑務所とは思えないほど「汚い」のも気になるところ。おそらく懲役刑で作業をする作業室でやっているから、なのでしょう)。

 もちろん、「塀の中のルール」なんて知らない人のほうが多いし、積極的に知るものでもないとは思いますが、「電子媒体を持ち込んで面会」というのは明らかに不自然で(それをどこの刑務所なり収容所が許すのか…)、ここはかなり違和感がありました。
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yukispica