「男性的なリジリエンスをフルに描いた骨太な文学的作品」ALONE アローン Takeshiさんの映画レビュー(感想・評価)
男性的なリジリエンスをフルに描いた骨太な文学的作品
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全ての悲しみは 全ての苦しみは この一歩のためにあった
一見戦争もののようですが、喪失と希望の再生というリジリエンスresilience のコアを描くサイコスリラーでとても良い映画でした🎦
かなり残酷なシーンもあります
喪失のトラウマが記憶の断片として
散りばめられながら
核心となる喪失のコアへと
そしてその先の和解と赦し
希望の再生へ導かれる心理描写を
Mine地雷を踏むその瞬間を象徴として
ギリギリまで削ぎ落としながら
かつ浅くならぬよう
よく練られている
まるで絵画のような映画でした
アナと雪の女王は女性的なリジリエンスを描いているとすると
この映画は
男性的なリジリエンスを描いているのかもしれません
ここからはネタバレです
幼児虐待、家庭内暴力、愛されることを望みながら悲しみに包まれた幼少期のトラウマ、愛する人を破壊してしまいそうになる衝動との葛藤、人生に絶望し軍に自らを投じる男性の心理描写、そしてその原因のコアとなる父への赦しと和解。それがストーリーの中にフラッシュバックとして散りばめら様々な記憶と体験の断片がある一つの答えへと繋がり、地雷を踏む、跪くという象徴で綴られるかなり考えられた映画でした。
文学作品的要素をスリラーとしてまとめていて骨太なエンターテイメントに仕上がっていると感じます
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