劇場公開日 2019年1月4日

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「ツッコんだら負けの娯楽作!」ワイルド・ストーム おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ツッコんだら負けの娯楽作!

2019年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

ディザスター+クライムサスペンスといった印象で、1本で2つのテイストを味わえるのは、ちょっとお得な感じがします。とにかくハリケーンの猛威がすさまじく、冒頭から緊張感が高まりました。その後に、本作のメインとなる2つめのハリケーンが現れるのですが、これがまた超ド級の破壊力!ハリケーンなんて台風と同じくらいに考えていましたが、カテゴリー5だと本当にこんなにすさまじいの?と信じられないほどのスケールでした。

そんなハリケーンを絡めたアクションシーンが満載で、迫力ある映像が楽しめました。ストーリー的にも、凝った展開やひねりはないものの、周到に準備した強奪計画を主軸としながら、兄弟愛などの要素を加え、冒頭からの伏線を回収していたのもよかったと思います。序盤での情報量が多く、犯行グループの誰が誰だかわからないうちに銃撃戦が始まったり、ハリケーンにまつわる科学的な説明が意味不明だったりと、やや消化不良な部分はありましたが、勢いで見てしまえば、どうということはありませんでした。

しかし、本作で最も気になったのは、目に余るほどのご都合主義ぶりです。あまり書くとネタバレになってしまいますが、とにかくハリケーンが主人公に味方しすぎでした。映画だから、絶妙なタイミングだったり、偶然が味方してくれたりしてもいいとは思います。でも、そこには観客がある程度は納得できる根拠や布石があってほしかったです。それがないと、「そんなバカな」という気持ちになって一気に冷めてしまいます。そのため、本作では物語が進むにつれて映像の迫力はどんどん増すのに、見る側のテンションがイマイチ上がらないのは残念でした。まあ、この手の作品ではツッコんだ方が負けですけどね。

おじゃる