劇場公開日 2019年5月31日

「何度か観た方が楽しめる映画」パラレルワールド・ラブストーリー しさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0何度か観た方が楽しめる映画

2019年6月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

原作の小説読んだ上で観に行きました。
基本的に多くを語らず、間を利用し、観た人に感じ方を委ねる映像化の仕方だなと思いました。
原作よりももっと崇史の葛藤や嫉妬といった感情にフォーカスを当てているので、私は正直見ていて辛くなりました。そして多くを語らない分、麻由子や智彦も少し酷い人間に見えました。
でもきっと監督は人間はそんなに綺麗な感情だけでは生きていないということを伝えたかったのではないのかなと。
ラストの展開はこの映画を観た人と意見を交わしていくと面白いのではないのでしょうか。どれがハッピーエンドなのかはバッドエンドなのかは人それぞれだと思います。

キャスティングは正直違和感のある3人だなというのが初めての印象。笑
しかし監督があえて違和感のある3人を選んだとおっしゃってたので想定内だったんですね。
玉森くんは頭が良くて闇があってという役がピッタリですね!本当に自分を追い込んで演じているのが伝わってきたからこそ観ていて辛かったです。
麻由子はある意味ちょっと女の狡い部分があるので吉岡さんのあざとそうな感じがハマっていたり。そして原作で描かれているビジュアル通りです。
染谷くんは言わずもがな。演技派なのでほんとちょっと冴えないけど頭のいいヲタク的な感じに、こういう人いるいる!と頷くほど。笑

3人それぞれの目線で見直すとまた感じ方が違うので何度観ても楽しめる映画です。というか何度か観た方が楽しめる映画ですね。

し