「麻由子の気持ちが鍵 わかりづらいが…」パラレルワールド・ラブストーリー ぴよぴっぴさんの映画レビュー(感想・評価)
麻由子の気持ちが鍵 わかりづらいが…
原作未読。あくまで映画だけを見て思ったことを書いています。
話をざっくりまとめると(間違っていても怒らないでください!!)
・玉森はとにかく吉岡が好き
染谷を「自殺」させてしまった(懐中時計の中のデータ=起こす方法を託されたとは気づかぬまま)ことを悔いて染谷に関する記憶を改変するが、吉岡への願望が強く現れてしまい自分と吉岡が恋仲であるという記憶を持ってしまう。
・吉岡は電車で見かける玉森に好意を抱いていたが、染谷と先に出会い恋仲に。その後恋人の親友という形で玉森と再開してしまい苦悩。
・染谷は吉岡のことが好きだが玉森との友情も壊したくない→逃避のためスリープ。。
この「吉岡が玉森に対し好意を抱いていた」ことが非常にわかりづらい。冒頭の「最後の電車に乗る日」が恐らくその演出なのだろうが、ラストシーンではっきり口に出されるまで決定的なセリフはない。
吉岡は、浮気はよくない!染谷は大切な人!と玉森への気持ちは隠そうとしているが、玉森に気が向いていることを玉森に(染谷にも)見透かされていた。
→だからこそ玉森は強引に迫った。のだと思うが…とにかくわかりづらくてただのストーカーにしか見えないw
だから多くの人がコメントしている通り、玉森が吉岡の家に押し入り襲うシーンはレイプで両想い♡的なシーンに見えてしまう。
口では嫌がってたのに体は正直だな!ゲヘヘなお下品展開に見えてもしょうがない。
性的な関係を持ったから染谷に対する裏切りになったのではなく、吉岡は玉森を紹介された瞬間から染谷を精神的に裏切り続けていたのだ!!→染谷逃避へ
ということがもう少しわかりやすく描かれていれば、、心の機微〜♡繊細なお話~♡となったと思うだけに残念。
ただ、ラストシーンで全部忘れてやり直そ!となったのは原作通りなのだろうか?正直えっ?!と思ってしまった。「前を向いて」というセリフもあったが、リセットで前向き☆って都合よすぎか?!罪を抱いて生きていけよ〜〜。。
-総評-
玉森○ アイドルのキラキラオーラを消し、やな感じ〜のイケメンを上手く演じていたと思う。
吉岡○ 脚本や演出が拙いせいでもあるけれど、玉森への気持ちをもう少し演技でも見せられたと思う。
染谷○ ちょっと気持ち悪い…のは演技なのか?w 吉岡への思いが見えないのはそういう演技指導だと思うので可もなく不可もなし。
脚本× 意図的にわかりづらくしているらしいが、「ストーカー!レイプ!気持ち悪い!」というコメントが散見されることからも残念ながらその意図は伝わっていないように思える。2度観る前に不快感を与えてしまっては、推奨のリピート鑑賞も叶わない。観客を見下さない程度のわかりやすさは必要。
演出△ ザラザラした映像のシーン→玉森の記憶に定着したという意味でーす!→わかるかw
美術△ 物語のキーとなる例のメカ 仰々しい割に頭に装着するヘルメット?がチープで笑ってしまった。ペカーって光っておもちゃじゃん。
主題歌◎ 歌詞からしてぴったりしっくり、書き下ろしかと思った。素晴らしい。