「『怒り』こそエナジー」女を修理する男 邪悪ばうあーさんの映画レビュー(感想・評価)
『怒り』こそエナジー
性暴力とは何かを知った。
性欲を満たすものではなく
「支配欲を満たすもの」
単なるレイプではない。
膣に刃物、銃、薬品を入れ、
身体だけでなく、精神も、そして人生も壊す。
見たことも聞いたことも無く、想像すらできない悲惨な状況が、コンゴ民主共和国の東部で頻繁に行われている。
それも国軍の軍人や警察官によってである。
婦人科医デニ・ムクウェゲ氏の、悲しみと『怒り』、それがエナジー。
患者に寄り添う心。
自身の命すら危うくなるにもかかわらず、世界に惨状を伝える行動力。
2018年のノーベル平和賞に値する。
ムクウェゲ氏の支持者も眼に力を宿らせ、時には悲しみに溢れた眼で訴える、そこにも『怒り』のエナジー。
今の日本人に足りないもの。
正しくないものに対する『怒り』ではないだろうか。
生かさず殺さずの状態で生きるのではなく、正しいことにエナジーを使いたい。
そのためにももっと『怒り』を持とう。
コメントする