「「考えるな、感じろ」という言葉がぴったりな映画」ペンギン・ハイウェイ 高井田儀一さんの映画レビュー(感想・評価)
「考えるな、感じろ」という言葉がぴったりな映画
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美しい映像、魅力的なキャラクター、王道のストーリー
これらを使って共感、感情の動きを引き出しアトラクション的に体験を与える映画
その場その場の雰囲気や湧き出る感情を率直に楽しめるかどうかで評価が分かれると思う。
映画体験としては、一昨年ヒットした「君の名は。」に近く、理屈と辻褄だけで考えてしまうとつまらなく感じるはず。
見終わった後に残る謎はアオヤマ君が将来解明すべき謎であり、視聴者が深読みし頭悩ませるための物ではないのだろう。
そういう点ではアオヤマ君がエウレカを得るシーンが一番いい例かと思う。
あれも謎解きと辻褄合わせを主眼に見ていた人にとっては理解しがたいシーンだと思う。
映画や物語に慣れた人であれば、すべてが繋がった先の答えはとうに予想がついていた当たり前の答えだったに違いない。
だが、この映画にとって重要なのは、アオヤマ君が様々な経験、発見の結果「エウレカ」を得た。ということ。
「そんなの分かり切った結論じゃないか」ではなく「ああ、アオヤマ少年はそこに辿り着いたんだな。良かったなあ。」と思えるかだと思う。
夏の終わりに見るのにぴったりなジュブナイル映画。
2017、2018年のアニメ映画の中では最高の映像体験を得られたと思う。
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