「なかなか難しい話」未来を乗り換えた男 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
なかなか難しい話
第二次大戦時のナチスによるフランス占領の舞台を、現代に置き換えて描いた作品。
RAIDとか、現代フランスの警察特殊部隊が、“難民”狩りを行う描写は衝撃的。って言うか、実際に今での起きている事なのかな?ヨーロッパは、中東やアフリカからの難民が押し寄せる問題が起きていたので、有り得ることかもしれませんね。
ゲオルグや、その他の多くの人が逃げなければならない背景は、全く明らかにされません。でも、ナチスによる占領が進んでいるという事で、ユダヤ人迫害の為に逃げなければならないと言うのは明確なんですかね?
それと、時代を現代にした事により、中東やアフリカからの難民も存在し、問題をより一層複雑にしています。だれもかれも、逃げようとしますからね。
“フランス”“ナチス”と言う二つの言葉から連想されるには『レジスタンス』ですが、この作品では出てきません。いや、“反体制派”とか言う言葉で、ちょっとは触れているのかもしれませんが、明示的には出てきません。むしろ、パリからマルセイユにたどり着き、そこからメキシコまで逃げ延びようとするまでの日々を、おびえながら、悩みながら、待っているという日々が描かれています。でも、意外に、それでも物語になるんですね。
結末が、まさに戦争に悲劇ですね。実際にあり得るような事。それがまたリアルにも感じます。
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