150ミリグラム ある女医の告発のレビュー・感想・評価
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フランス最大の薬害事件の実録映画
2009年11月、それまで33年間にわたりフランスで処方せん薬として販売されてきた食欲抑制剤(抗肥満剤)ベンフルオレックス(商品名: Mediator)が市場から撤退した。同剤は肺高血圧と心臓弁膜症を来たし、同剤による死亡者は500人を上回ると推定されている。
仏製薬会社セルヴィエと戦う1人の地方病院の呼吸器科の女医。
薬品名から会社名、主人公の女医等実名で出てくる。訴訟は現在も続いているとの事。
同じく痩せ薬として作用するフェンフルラミンの薬害が明るみになったばかり、という背景が皮肉。
肥満の人の病理解剖シーンが二度ほど出てくるので要注意。
よくある本人映像が無かった。
圧力に負けない思いの強さ
劇場未公開作品
糖尿病患者に処方するために製造されたメディアトールがやせ薬としても処方され、
それを服用した患者が高い確率で心臓弁膜症になっていることに気付いた女医 イレーネが製薬会社を告発したという実話の映画化
これは普通に劇場公開して良いレベルの良い作品だった
製薬会社を告発する恐ろしさは映画「ナイロビの蜂」でも描かれている
この映画は、あそこまで怖くなくても、やはり製薬会社の圧力によって、医師たちを簡単に握りつぶそうとするようすが描かれる
それでも「目の前で亡くなっていく患者を見過ごせない」と、勇気を持って立ち上がるイレーヌは勇ましい
そんな彼女の周りの人々が協力する姿は、とても感動的
中でも、女性たちはとても積極的に行動する
フィガロの記者も、論文を書いた学生も女性だった
それに対して男性たちは協力はするけれど、消極的だったり、途中で尻込みしたり、表に出るのを嫌がったり
その姿は対照的で面白かった
一人でも亡くなったらすごく大変なことなのに「知らぬ存ぜぬ」を貫き通す製薬会社の恐ろしさを感じ
そんな製薬会社から、どんな圧力があっても、最後まで諦めないイレーヌに感動した作品だった
何事もあきらめてはいけないのだ
いつも、明るく元気で強い主人公のイレーヌから勇気をもらえる作品
個人的に、おっさんになってしまったブノワ・マジメルは見たくなかった…
役作りだと思うけど…
やせ薬には気を付けよう
フランスでは糖尿病治療薬として売り出された薬「メディアトール」が、ダイエット用として服用されていた。
発売されて30年、ある女医(シセ・バベット・クヌッセン )がこの薬が心臓弁膜症を引き起こすと告発する。
製薬会社とその取り巻き教授たちや、許認可権を持つ厚生省などの行政機関がえげつなく妨害してくる。
閉塞感を打開したのはフィガロ紙の記者だった。
未だに裁判が続いているらしい。
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