「タイトルなし」インサイド かなりあさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
『サイレンス』『ドント・ブリーズ』が好きで、同じような内容だと感じ、期待しながら観に行きました。
結果は…うーん。
謎の女と出会った後、助けが来る頻度は多いのですが、ことごとく悪い方向へ進みます。
母親がやってきたシーンは、「あ、まずい、これは…」となり、予想通りの展開になる。
他にも、覗き穴から覗くシーン等で「これ絶対ああなる」と思ったら予想通りの展開になり、ホラー映画のお約束をしっかりこなしている印象でした。
最初は面白かったんですが、中盤以降がどうも…。
とにかく主人公・サラが甘い。
母、友人二人、警察官一人が死んでいる状況で、もう一人の警察官も姿が見えない状況なのに、謎の女にとどめを刺さない。
刺せるチャンスはあったはず。
・自宅でのバトルの後、重い機械?で何度も謎の女を殴るのだが、とどめはささない。包丁やハサミがあるのに。扉を閉めるだけ。
・パトカーで謎の女とバトルした後、謎の女が気絶するのだが死んだかどうかの確認をしない。
・謎の女の屋敷にて、謎の女に熱湯をかけるのだが、すぐ近くにあるカッターナイフで切ったりはしない。逃げるだけ。
数人死んでおり、明らかに自分が狙われており、陣痛も始まっているという状況なのに何故とどめを刺さないのか。
追われたがっているようにしか見えずに、どんどん冷めていきました。
そして最後のプール。
サラの赤ちゃんを助けるため、謎の女がサラを助けた結果自分は死ぬ、というオチなのですが、↑のことがあるため、胸に来るものがない。
自分の命を狙っていた人に助けられた、という話にしたかったのだろうか?
それなら、幾度もあった、謎の女にとどめを刺せるチャンスはなくすべきではないかと思う。
本当に期待外れだった。
演技はすごく良かったし、謎の女の無機質感はとても良かった。