「全てが叶う神通力」ワンダーウーマン 1984 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
全てが叶う神通力
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前作は女性版ヘラクレスといったところだが本作では空も飛んじゃうスーパーマン並みの進化を遂げていた。おとぎ話や神話の世界を現代的背景で見せる趣向、コミックだから何でもアリとはいえ全てが叶う神通力とはちょっと羽目を外しているかも・・。
人智や努力の限界を超えているから人は神や星に願うのだろう、願いが単なる個人的な欲望の発露では邪神しか聴いてはくれまい。ベースは望みと引き換えに悪魔に魂を売り渡したファウスト伝説だろうか。
人の心の闇を持ってくるあたりはノーラン調の臭いがするし、古代文明の謎のストーンが絡むところはスピルバーグのインディ・ジョーンズ風、バーバラの変身は「ゴジラを倒せるのはゴジラだけ」とメカゴジラが生まれたようにもう一人のワンダーウーマンを産み出している、超人とはいえ女性だから男性が痛めつける訳にもいかず女性同士で戦わせるという苦肉の策でもあるのでしょう。
今回は原案・脚本・監督・製作と八面六臂のパティ・ジェンキンスさん、ヒット映画研究の集大成といった感もありますね。
要は哲学的な基盤と荒唐無稽なフィクションがうまく融け合うかだろう、「昔々あるところに・・」では成立していた寓話の世界観を現代に持ち込むと大人には既成概念が邪魔をするところは否めまい。
それでもエンターティンメント性はあるので2時間半の長丁場でも飽きずに観賞はできました。
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