「予告編のような勢いが最後まで続く、製作側の迫力を感じる作品」マインクラフト ザ・ムービー みやさんの映画レビュー(感想・評価)
予告編のような勢いが最後まで続く、製作側の迫力を感じる作品
予告が面白そうなのに、本編は間延びした映画はよくありますが
この映画は、最初から最後まで予告編並みのトップスピードを出している映画で、そんな映画って作ることができるんだ。2時間もやれるんだ。と驚きました。
多分、どこを切り取ってもこの映画の予告編にできます。
終始、興味をひいて解決して怒涛のテンポで2時間が過ぎていきます。
正直、話の内容自体は昔話のような、何の変哲もない王道ストーリーなのですが。
恐らくマインクラフトをプレイする子供のことを楽しませるために、わかりやさと、わかりやすい面白さ、表現を全振りしようとした意志がひしひしと伝わってきました。
シナリオやダメージの表現など、大人側のリアルでシリアスでグロテスクな方へ倒したくなる表現をしたくなる箇所も、全力で子供が楽しめる側に倒しているように思います。
どこか、邦画のアニメ実写化のような親しみやすささを感じる一方で、CGや映像は美麗で演出も迫力満点。違和感を感じない作り込みは流石で、安っぽくはありません、むしろとてもリアルでした。
わかりやすい面白さも、シナリオも、もうそこまで突き詰められると、根負けしたように急に楽しくなってきます。映画館で見たい映画ではあるんですが、もっとリラックスして雑に見たい映画です。
シナリオは本当に、よくありそうなのですが、マインクラフトのギミックや世界観を活かして、わかりやすく面白く、且つ、真剣つくられ、高いクオリティでまとまっていると思います。
見た後に今まで映画を見てきた中で、この手の映画で製作側の方向性への振り切り方、突き詰め方に恐ろしさを感じた映画は初めてでした。