29歳問題のレビュー・感想・評価
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ファンタジー出発?
不思議な映画だった。
すごく考えさせられる。
30歳、順風満杯だと思ってた自分の人生、その選択はあってたのか、忙しいって言葉は免罪符じゃない。
その言葉は事実だけれども、問題を後に持ち越してるだけ。
選択して、何もなくなって。
ゼロに戻した。
あの頃輝いていた思い出は今は色あせて。
どうするのが正しかったのか。
前進し続けることが悪かったのか。
辛いことがあっても辛い顔をしても何も解決しないから無理に笑う方がいいのか。
最後何も解決せずにゼロになって終わるように消えるんだけど。
難しい。
ゼロ年代前半の香港映画の雰囲気
舞台は、2005年の香港。
クリスティ=ラム・ヨックワン(クリッシー・チャウ)は30歳目前のキャリアウーマン。
社長からの信任もあってバリバリ働き、長年の恋人もいる。
そんなある日、アパートの大家から、部屋を売ったから出て行ってほしいといわれるは、昇進してオフィスのトップになるは、と、てんてこ舞い度は上がるのみ。
アパートを出て、仮住まいの部屋は、同い年の女性ウォン・ティンロ(ジョイス・チェン)が住んでいる部屋だが、彼女は一か月のパリ旅行に行っている。
どんな女性かと気になったクリスティは、ティンロの日記を無断で読んでいく・・・
といったところから始まる物語で、対照的なふたりの女性の生き方が交互に綴られていきます。
レコードショップで働き、ちょっとしたことに感激するティンロの姿に、少しずつクリスティが変わっていく・・・という物語はそれほど目新しくありません。
けれど、クリッシー・チャウ、ジョイス・チェンのふたりが魅力的なので、飽きることはありません。
終盤、無邪気なティンロの無邪気な理由が明かされますが、観客としては、まだまだどうにかなる、そういう気持ちになります。
そして最後の最後にふたりが出逢うシーン。
これ、元は舞台劇だったのね!と思う大仕掛けがあり(鈴木清順の映画に似たシーンがあるが)、へへへへ、と微笑ましくなりました。
エンドロールで、香港でロングランを重ねた舞台の様子も写され、なかなか興味深かったです。
なお、監督のキーレン・パンは、その舞台劇で、主役ふたりを演じ分け、演出もしていたひとです。
29歳あんまり関係ない
あんまり「30歳になっちゃうどうしよう!」って感じじゃないのね。
仕事について思うところがあって、恋人とは別れることになって、そのときに人生を考えるようなことが起きてって話なの。それが、たまたま30歳の誕生日の直前だったってだけな気がするな。
エンドロール観てて解ったんだけど、原作は一人二役の舞台なんだね。舞台で観たら結構面白いと思うよ。
映画は二人二役にしてたから、最大のウリがなくなっちゃったんじゃないかな。
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