天才作家の妻 40年目の真実のレビュー・感想・評価
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夫の無邪気さに呆れ
夫は浮気者ですぐ年概もなく若い娘にフラフラ。才能のある方はもてるのでしょうね。
その才能が本物なら。
夫の身の回りの全てを請け負い、手がかかるじーさんで、食べた口元からメガネまで。
本まで自分が書いてたりしたら、いらないでしょ、もう旦那。
そんな旦那が偉そうに本の自慢なんかしてたらそりゃ~。切れますよね。
でも、そうさせたのも自分で、納得してたんじゃない、結構愛してるんじゃない?って感じる場面もあり。消化出来ないフツフツとしたものを抱えて、でも公表してぶち壊すこ
とはしない位には愛が残ってる。ゴーストの部分より夫婦の物語
The wife-夫と妻の物語
自身の才能が故に、承認欲求と打算の無い慈愛心の間で心揺れる妻の葛藤が鮮やかに表現される。
夫の浮気は、妻と比べての劣等感からだったのかと納得しようとしていると、「ただの病気でしょ」と家人に一蹴された。男女を問わず、浮気症か、そうでないかの違いだけだという。
それでも、「天才作家の夫に孫の顔を見せてあげたかったな」と私は思う。
鑑賞しながら、「これは実話を元にしているのか?」と錯覚したが、実話ならエライ事だ。「実話のわけないでしょ」と、これまた家人に一蹴される。
実話でないとしても、世界最高峰の『権威』ある賞レースを舞台にしていることで、『権威』の危うさと脆さが浮き彫りにされている。
『評価する側と、評価される側』それは、『認める側と認められる側』でもあり、夫婦間の機微にも通じる。何十年も連れ添った夫と妻の関係も常に危うさと脆さを内包しているのだ。たった一つの嘘や隠し事あるいは思い馳せの足りない一言によって、それはあっさりと出現する。
「男と女の間には、長くて深い河がある」という歌詞があるが、男と女に限らず、人と人の間には、永遠に長くて深い河があり、その河を越えようとする努力が試され続けるのが人生なのかもしれない。
自分を人と比べることは意味がないと思いつつも、人からの承認を求めずにはいられない人間の本質のようなものを、じっくりとあぶり出すような映画だ。
映画の評価なんて自分が気に入るか気に入らないかでいいじゃないかと思いつつ、やはり気になる・・・さて、オスカー(主演女優賞)の行方はいかに?
信頼って
必要な時だけすり寄って来て、
いざとなったら自分の手柄で感謝も忘れちゃう。表面とか人前でだけ褒めたって嘘はバレる。
いつも2人で2人の作品が出来たとベッドの上ではしゃいでいたのに、ノーベル賞を取ったら、私の作品が賞を取ったとか、そういう小さな本当が信頼を失う。
どんなに愛していても、いや、愛していたら尚更それは深く傷つけていく。
そういう事がわからないやつだから、奥さんの才能を愛と言って利用して、
本当に最悪だ。
愛してたからやってきたし、来るしくも、作品を作るのは好きだったはずの奥さん。
しかし、好きは嫌いと表裏一体。
愛が深い程、憎しみにも変わる。
複雑な心理に胸が痛くなる。
こんな男を知っている。
作っているのは小説じゃないけど。
だからより身に染みるた。
クソジジイ 男と女は別の生き物
天才作家の言う言葉がいちいちむかつきました
俺が辛くなかったと思うのか?!俺がそんなに薄弱な男と思うのか?!とか、言ってた気がする
おれが!おれが!ばっかり
奥さんに愛してるとかそばにいてくれとか、甘えてばっかり
最悪の男
昭和の男って感じ
人から言われて、あ!わたし我慢してたんだ…辛かったんだ…って気づく奥様の感じもよく分かります
離婚したい!って切り出して、やっと自由になれる〜と思ったら、旦那が心臓発作で
この時わたしは、あーあ 嫌いな奴の介護しなきゃいけないとか最悪すぎるー
旦那このまま死ね〜 生き返るなんて許さん!と思っていました
リアルだぁ
嘘は人を不自由にする・と思いました。
私見ですが 人間ウソをつくことそのものの是非は難しいんですよね… って書くの教育上よくないですかね。。。
ただし嘘は 程度の差はあれ必ず当人を不自由にさせる。 小さい嘘、優しい嘘、嘘も方便・とか いやーあの嘘は仕方ないでしょう、等々
どんな事情があろうが なんであろうが 嘘は必ず人を不自由にしていきます
妻は真実を忘れなかった
夫は嘘をついたことを忘れてしまった
そういう映画かと思いました。
最初はね、ちょっと妻ったらなんでいまさら・て思ってました。 記者なんかにカマかけられたとはいえ・ですよ。 だってここまできたんじゃないですか。
そもそもゴーストライターじゃなく共作じゃないすか、少なくとも初作は。 ジワジワ累積してきた不満とかさ、『妻は書きません』ていうのも体裁を整える口上として それも込みでわかってて覚悟してきたんじゃないの?! 気分的にピンチでもソコは自慢の理性で乗り越えてくださいよ。
人間の極限だの、妻の爆発だの、主演女優の迫真の演技だの、そんなよりも 自分的にはやっぱり、彼女賢いのになんでこのタイミングで・という視点でみてましたよ。
嘘をつき続けるには覚悟がいる
嘘はよくない、正直でなくてはならない、全部吐き出して悔い改めるべき・とか、そういうことをアカの他人がとやかく云うのは無粋です。 いいか悪いか? それはともかく腹をくくるなら、自覚し続けられるなら、真実を忘れないなら、嘘にも意味があります。
「嘘」を「秘密」としてもいいでしょう、そういう意味では 夫の浮気も含めていいかなと思います。
墓場までもってったっていいんです。 そういう人は大勢いるし、問題は それで自分が幸せになれるかどうか?これしかないんだと思います。 そしてそれは最後(最期)まで 本人にしかわかりません。
秘密には力がある それが秘密である限り
嘘にも意味はある 真実を忘れない限りは
夫役ジョナサン・プライスよかったです。 男はどこまでもマヌケで、支配的で、優しくてそして弱い。 気のいい巨人にみえて小男、文学的でカラッポな話し言葉が虚しくて印象的でした、お見事!
グレン・クロースもよかったです、ちゃんとおばあちゃんに見えたのが。 迫真の演技とかそんなのよりもね。
そしてスレーター。 悪くなかったんですよ、でもなんというか「え、この人昔から全然老けてなくない?!」としか見えなかったです、ホント申し訳ない。。。
ゴーストライター
夫のゴーストライターであった妻。帰りの飛行機のなかで息子にすべてを話すと語る。そこで話は終わってしまった。私はてっきり息子のゴーストライターを買ってでるのかと思ってた。息子も母比べれば才能ないんだから、お母さんを言う通りにしなさい・・てな具合に展開するのかと・・個人的には尻切れ蜻蛉に終わった感じがします。
40年間ゴーストライターでいられる妻の神経もわからないが、それに甘んじてる夫の神経はもっとわからない。
団塊の更に上の世代の夫婦関係
1992年にノーベル賞受賞、1958年に教師と生徒の関係だったという設定なので、2019年時点で存命だとしたら90代と80代くらいの夫婦の話。
そう思って鑑賞しないと「よくある熟年離婚の危機」、さらには「そもそも私はこんな我慢はしない」で終わってしまう。
強固な意志と運が無ければ女性が表舞台で正当な評価を勝ち得ることが困難だった時代、主人公ジョーンは夫のジョセフの立場を利用して間接的にでも自分が認められることを望んだのであり、一方的に彼の「奴隷」になったのではない。
実際、「私なら書き直せる」とジョーン自らゴーストライトを提案したことが、すべての始まりなのだ。
夫の社会的成功が妻の手柄であり「内助の功」が讃えられる時代、これはこれで幸せと言える共犯関係だったと思う。
(話はそれるが、今どきのイクメンでも「お手伝い」感覚の人が多い中、ジョゼフ世代の男性が家事や育児を担うって半端な覚悟では無理だし、彼だって頑張ったのだ)
しかし1990年ともなれば日本ですら雇用機会均等法が成立し、女性の立場がどんどん変わっていく。
ジョーンとジョセフの役割(どちらが作品を書くか)は昔のままなのに、世の中が変化していく。
そしてノーベル賞の受賞が引き金になって、ついにジョーンは我慢がきかなくなってしまう。
こんな華々しい栄誉をジョセフが受けることが無ければ、彼女は不満を持ちつつも自己を抑え、離婚を切り出すことはなかったのではないか。
良妻賢母とか夫唱婦随とか、世間から叩き込まれ、従って生きてきた価値観は簡単には捨てられないものだから。
そんな中ジョセフが急死し、どうなるのかと見守ればジョーンは記者ナサエルに「夫の名誉を傷つけたら訴える」とラストで釘を刺す。
評価の別れるシーンだと思うが、自分の祖母を思い浮かべながら私は妥当と感じた。
娘と息子には本当のことを話して溜飲を下げても、対外的には夫を貶めない。
ジョセフが作家として成功した後も「影」でいることを選び続けたジョーンなのだし、騒動を起こさなくても「賢夫人」の立場で第2の人生を謳歌すればいいのだから。
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