「道程」ミスミソウ 普通1974さんの映画レビュー(感想・評価)
道程
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内藤監督を好きな者の1人としてレビューを書かせていただきます。
映画をみた直後の感想としては「あ、原作をしっかり映像化してんなぁ」でした。
勿論時折コメディチックな大袈裟なゴア描写は内藤印だなぁとは思いましたがいかんせん漫画原作映画という枠組みから抜け出していないなぁと。
しかし後々になって考えてみるとしっかりと監督の伝えたいことがあるんじゃないかと思い至りました。
ちなみにここからは完全に個人の見解なのでご了承ください。
まず大きな変更点としては物語ラスト、妙子が生きていたこと。春花との思い出を振り返りながら窓際へと近づき笑うでもなく悲しみでもない表情を浮かべながら物語は収束します。
そのバックにやたら主張したタテタカコの「道程」が流れます。
もうひとつ小さな変更点はやたらとこの「道程」が映画の端々に意味ありげに使用されています。
これはもうメインテーマではなく物語に組み込まれているんじゃないかと。
監督はこの「道程」を隠れ蓑にして観客に語りかけているんじゃないかと。
「道程」の最後部分の歌詞
「今悲しいのなら ここで涙を流し
今嬉しいのなら 笑ってしまおう」
エンドロール導入と共に流れるこの歌詞は観客に問いかけてる気がしてなりません。
この凄惨な逆襲劇の終わりを見てあなたはどう感じたのか少し手を差しのべていたんじゃないかと思いました。
嬉しい人なんていないと思いますけど。
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