「かなり忠実な」ミスミソウ テツさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり忠実な
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原作既読
まずはあの原作をここまで映画化したことに敬意を表する(ちょっと大げさかな?)
物語は原作に忠実で、田舎に越してきた女子学生がイジメを受け、その果てには家族を殺され復讐していく話。
原作を知っているだけに、家族と過ごしている間の主人公の笑顔が輝いているのが切なく、その後訪れる悲劇はより悲劇的に見える。
キャラクターの再現度もなかなかで狂った感じが出ていた(強いて言うなら、目が狂ってないか。あとたまに「演技してる」感も少しあったかも)
ただ、リアルにあるかもという感じはちゃんと出せていたし、何よりこのハードな映画に参加してあそこまで出来ていることに拍手を送りたい。
狂った学校、狂った教師、狂った生徒、そして狂った気持ち、心。
それによって家族を奪われ狂わされた少女の凄絶な復讐劇は容赦なし。
原作のシーンもかなり再現され、刺さる、切られる、折れるなど鮮血が飛び散る場面は苦手な人は目を背けるような描写もかなり描いており、とても良かった。
相場くんが実は狂っていたということについてはかなり終盤まで隠されており、変貌した彼の狂い具合もかなり良い方向だった。
原作では無かった気がする後日談はタエちゃん生きてたっけ?みたいなことになりつつも、概ね満足というか良く出来ている映画でございました。
あと、原作よりもお互いへの愛憎関係というのかな?がより焦点を当てられていた気がする。
タエちゃん→野崎だったり、ルミ→タエちゃんだったり、愛知→野崎だったり
その辺の気持ちが掛け違うというのか暴走して狂ってしまった起きたあまりにも悲惨な悲劇である側面がより際だたせるような描写が増えていた印象。
また原作も読んでみたくなった。
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