「「男はみんな子供だと思え」」ラブレス マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
「男はみんな子供だと思え」
「捨てないでね」
「なんでそんなバカなことを言うんだ」
「ときどき、すごく怖くなる」
「おれはここにいるだろ」
「前の奥さんにもそういったのよね。」
「君とは全然違う。こんな気持ち初めてだ。」
浮気相手に女性は
「私の前に何人いた?」
「今でもあの子を見ると思うの。何と言う失敗をしたかと。私はモンスター?」
「世界一素敵なモンスターだよ」
「本当に愛している?」
その問いに浮気相手の男は何も答えない、
「中絶すれば良かった。」
「そうだなぁ みんなのためにも」
「あなたは結局同じことをしてるじゃない。他の女を妊娠させて不幸に陥れた、12年後もタチさえすれば同じ事してるわ。私、彼女を同情してるの。あんたのおかげで人生台無し。」
私自身を愛してくれる人と巡り会えたからいいけど」
その後、「降りろ!アバズレ」と行って車は彼女を、降ろし出ていく。
物凄い悪妻で母親失格なんだけど、この演出家は男だが性差が分かっていると判断した。
さまざまな所に「ハンマースホイ」やエドワード・ホッパーがあらわれる。つまり、喪失感だと思う。失った何かを映し出している。やるせない気持ちにさせる。そして、色々な見方をしなけりゃ行けないが、映画は究極のご都合主義で終わる以外ないと感じた。
新しく売られたコンドミニアムはリホームの最中。
ハンマースホイが描く白枠の窓の外はブリューゲルの「雪中の狩人」の様だ。
さて、映画ここで終わってよいのだろうが、歴史が許してくれなかった。
さて、アレクセイは2000年生まれの事。ご存命なら今頃。って言うことかなぁ。
アレクセイって言えばカラマーゾフの三男。主人公である。ゾクッとした。
そして、度々登場せし端末機。例のアレクサとの関係は?
なんか、それを扱う人間の喪失感が撮られているように思えた。
傑作だと思う。