劇場公開日 2018年2月24日

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「3.3ひたすら地味だが」メイズ 大脱走 asaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.03.3ひたすら地味だが

2022年6月25日
PCから投稿

わりと見れた

地味からの地味
正直途中で見るのをやめたくなった。

さらにIRAと馴染みのない抗争なのでやや関心が遠くなってしまう人も多いと思う。

プリズンブレイクやシュワちゃんの大脱走などを期待すると失望しちゃう可能性大。
脱出方法もひたすらに地味かつ、「それズールー」と思う方法。
主人公もかなり覇気の感じられない方なので更に引き込まれない。

ただポイントポイントどころで、人間味を感じられるシーンが良かった。
遺言のシーンや「囚人も看守も刑務所に囚われている」という観点は面白かった。

また昨今の日本では刑務所に入りたがる人が多いということで再犯や事件を起こして入りたいと言う方がニュースでも話題になっている。それを受けて、「もっと待遇を劣悪に」とか「もっと厳罰化を」と話題になるが、

映画を見ておそらく人は暴力をすればするほど過激的になっていく、そんなコントロールし難い存在なのだろうと感じた。人を人として扱うことからヒントが生まれていくような気もする。

またそうしたことを踏まえて、昨今の「事件を起こして入りたい」を考察すると、人としてのコミュニケーションがあの箱庭にしか存在しなくなっているのかもと感じた。バーチャルで個別具体的な「仮想的かつ排他的な個」で生きていかざるを得ない、やや旧来型の顔を突き合わせてコミュニケーションを取るタイプには行きづらい世の中になっているのも原因だろう。

選択肢が多すぎるが、だれも彼もが相手に無関心。何にでもなれるが、全て自己責任。刑務所だけは関心を持ってくれる。そんな時代になっているのだろうか。と映画を見て少し感じた。

やや脱線したが、IRAや刑務所の世界を言うもの、それぞれの感情が交錯する点などが見てよかったように感じる。

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asa89