「推しの出てるアニメと思えば好きでした」名探偵コナン ゼロの執行人 uuuuuさんの映画レビュー(感想・評価)
推しの出てるアニメと思えば好きでした
コナンは余り追って居ませんでしたが、ツイッターでのあまりの人気ぶりに、私もあむぴの女になろうと勢い込んで観に行きました。
観て思ったのは、安室を推している人の映画を絶賛する気持ちはオタクとしてとてとてもわかるなぁということです。実質安室のスピンオフに近いですし、予算も大量に掛かっている。作画のクオリティも高いですし、公式側の安室を大切に推していこうという意志も感じられる。設定説明を大量にストーリーに含むのはオタク層向けの情報供給に近いのかなとも感じました。ラストで挿入された「彼女いるの...?」の質問なんか明らかにオタクへのサービスでしたね。羨ましい。
一言推しキャラのセリフが追加されただけで、大騒ぎになるゲームの界隈に棲息するオタクとしては、これだけ推しやオタクを大切に扱ってくれる公式が羨ましいです。私があむぴの女だったら神社を建立する勢いで公式を拝み倒すと思います。
他ジャンルを見学する、そういう意味で非常に楽しめた映画でした。演出とかも好きです。
個人的にちょっと気になったのが、ストーリーの辻褄合わないように感じることでした。
日下部や風見が指摘された、法を超えた特権を持つ者の傲慢さや他者の犠牲を前提になりたつ不遜な正義感。彼らのそれは悪として糾弾されているのに、安室の持つそれは糾弾されないのが気になりました。私には、風見や日下部と同じような思想を持つ人間に降谷は見えるのですが。人によってやった罪に対するストーリー上の罰の程度が異なるので、物語の正義感がブレていると思いました
特に毛利のおっちゃんを逮捕する必要はなかったのではないでしょうか。コナンが合法に捜査資料を手にできるようにするためって意見もありましたが、それにしても行き過ぎでしょう。一時的な逮捕でも蘭の精神的負担や裁判にのために費やした時間やお金は戻ってきません。安室に振り回されたに近いコナンが最後のシーンで激怒しなかったことには都合がいいなぁと感じました。絶対的な主人公のコナンには一貫した正義感を貫き通して欲しいです。
あと安室が「自分の不法行為は自分で責任を取る」と言って、自分の不法行為を正当化していましたが、今回の事件の遠因が安室の不法行為の後始末の悪さなので、説得力ないなぁと思いました
個人的には、大義の為には多少ルールを破り他者に迷惑をかけてもいい(但し自分がリカバリーできる範囲で)っていうのは傲慢で危険な思想だと思うのではっきりコナンに「それは正義ではない」と、ー否定して欲しかったです