「部分的に評価が別れる作品」名探偵コナン ゼロの執行人 マイスターかずのりさんの映画レビュー(感想・評価)
部分的に評価が別れる作品
純黒の悪夢で久々にコナン映画が面白いと思わせてくれた、相棒ライターの櫻井さんの今作。
物語…2.5
アクション…4
といったように部分的に評価が別れるなと感じました。
今回は安室のアクションありきで物語が作られているのだろうので、内容がとても軽い。ドラマでやってる分にはこのくらいでいいのかもしれないけれど、
とかくコナンになるとアガサ博士というチートキャラのおかげでどんな難解な危機的状況でも軽く飛び越えてしまうため、博士が活躍できない縛りでも作らないと「はいはい発明発明」で全て済まされてしまう。
あと、みんなコナンにペラペラ話しすぎる。公安で重役につく風見ですら「不思議と話してしまう」で片付けてコナンに独白を聞かせたりする。ゼロの正体を知っててゼロに頼られるくらいの人物が、そんなに口が軽くていいのだろうか。
検事が協力者のためにここまで大事の事件を起こすのもかなり謎だったが、一番の謎は協力者だった弁護士だ。
最後にプライドを見せつけたことによって上戸彩ちゃんの役柄としてふさわしい女傑ぷりを持たせたつもりかもしれないが、
彼女は協力者としてのプライドを持った女性として活躍してくれた方が好感が持てたなと感じた。
急にキレて急にもう辞める!って言い出したように去っていったので、この子いる必要あった?って疑問が最後に残ってしまった。
物語はいろいろありますが、アクションシーンは本当に良かったです。
スポーツカーで街中を疾走し、安室がなにかに取り憑かれたように危険な顔でハンドルを握りしめた時はワクワクしたし、コナンが彼女の質問をしたところも、ゴーショー先生の作画に変わってかなり見せ場になっていました。
最後に、スポーツカーで飛び出してサッカーボールを蹴るシーンは、構図が分かりにくいのでもっと引きで全体像を見せて欲しかった。それだけが残念。あとOPの演出がなかなかダサかったのであれも残念でした。
いろいろ書きましたが面白いのは確かなのであと2回は劇場に足を運びたいと思います。