NO EXIT ノー・イグジットのレビュー・感想・評価
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コソ泥vsサイコによる世紀の凡戦。冒頭10分程の修羅場がこの映画のピーク
各国の映画祭絶賛!の謳い文句に惹かれて視聴。
「コソ泥団が狙った家の主はヤベェ奴で逆に酷い目に遭う」
このプロットを聞けば完全に「Don't Breathe」を想起しますが、驚くべき事にこちらの方が先なんですね…。
そこは反省しつつ観始めたものの、序盤からコメディ色が強く、すぐに「これは別物だな」と確信しました
しかしそのコメディ要素が、つまらない…!
2015年製作なので、当時のノリと言われればそれまでですが、笑いのネタがマヌケと人種差別の二択で、一体どこの国限定で映画祭絶賛されたのか、首を傾げるばかりです
被害者(?)側であるコソ泥団は、知能を中心に徹底的にデバフをかけられており、どう見ても裏稼業で生き抜いてこれた面々には見えません。
唯一、まともに(コソ泥として)筋が通った行動をとる女性だけが救いですが、彼女にも「恐怖を感じると声出して笑いだす」という致命的デバフがある始末。
とにかく何か行動する度にこのデバフ集団がやらかして話が進まず、延々とそれを見せられる羽目に。
残念ながら、私にはこれらのジョークに苛々してしまうデバフがかけられていたようで、まったく楽しめませんでした
以下【ネタバレ】含む
率直に言って、ホラーコメディなら「Tucker and Dale vs Evil」的なひねりが欲しかったです。
この作品は文字通り「コソ泥vsサイコ」の構図ですが、ドタバタしつつそのままコソ泥側が勝ちます…。いやいや、何フツーに勝っちゃってるの?
どうせなら「実はサイコはただの映画オタクで全部フェイク。激闘の末勝利したと思ったら、現実はコソ泥が勝手にパニック起こして一般人を殺害しただけだった」ぐらいの皮肉が欲しかったところです。
結局、最後に原題を無理やり復唱してオチにするだけで、何も面白さを感じられず終了
単純にキャラの頭の悪さだけで笑わせようとする残念コメディ。
パロディ満載の「Scary Movie」にも遠く及ばない出来でした
監督が狙ったライン
2015年と少し前の作品
サイコ監禁もの
物語の根幹にいくつかのサブ的な背景をくっつけたもの。
基本的な監禁
そこに合わせた泥棒
さらにその泥棒の背景を作って
サイコの背景も少し加算されている。
さらにそこにドタバタ劇が加わっている。
さて、
泥棒の背景はなかなかよくできていた。
ただ、
サイコの背景はわからない。
冒頭の少女メイシーがビビアンにされたことが最後に明かされる。
それがビデオテープの映像であることで、おそらく警察の調査でそれが明らかになったのだろう。
ビビアンとはサイコであるジャック・タッカーの妻の名前かもしれない。
逆に妻などいなかった可能性もある。
ただその名前に執着があったのは確かだ。
そもそも彼はあの家を最初から監禁用に設計しているので、本職は建築設計士なのだろう。
つまり彼はずっと以前からこのような計画を持っていたのだろう。
その起源は推し量れない。
そこはサイコの一言で終わった。
また、
細部にある設定には是非が伴う。
恐怖を感じると笑ってしまうブレア
おバカな泥棒コナーとライリー
そしていつも現場合わせの勝手な判断をするオリー
この特徴ある4人とサイコ監禁の取り合わせは、スパイスが聞いている箇所とそうではない箇所があったように思える。
この型は2000年前後のもののように思う。
しかし監督はこれが好きだったのだろう。
しかし、
現時点では監禁されていた者はいなかった。
積み上げられた監禁を記録したテープがあることから、ジャックの目的は達成されたものと想像した。
つまり彼は幼いメイシーを洗脳して、理想の女性ビビアンを作り上げることに成功したのだろう。
彼にとっての最高の世界が完成したところに、あの4人組が現れたと思われる。
ビビアンはあの閉ざされた空間が彼女の基本的な住処として居心地よかったのかなと思った。
また、
ブレア
彼女はこの物語のキーマン的な役割を果たしている。
ヒロインでありビビアンがヤバいことをいち早く察知している勘の鋭さがあるが、基本的には彼女のその時々の判断は、正しかったとは言えず、単に物語を面白くするための役割でしかないともいえる。
ライリーの瞼も、お笑いでしかないが、この些細なスパイスがあるからこそ怖さが際立つのだろう。
警官の判断もまあギリギリ許容可能だ。
それらすべてがぎりぎりのラインで構成されていた。
悪くない。
面白かった。
とぼけた対話が絶妙、かなりおもしろいです
この映画がどういう映画かまだ全くわからない冒頭、「ゲームと思って」「ゲームじゃないのよ」「ゲームって言ったじゃない」とむずむずする会話が繰り広げられます。「何これ」と思いましたが、この冒頭の会話が映画のテイストすべてを表現していましたね。最高です。対話絶妙系好感度オフビートアジアンテイストホラースリラー文芸コメディ。
主人公は必ずミスをする。そんなソリッドシチュエーションスリラー
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