「説明不足」移動都市 モータル・エンジン U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
説明不足
なんで移動してんだろ?
そもそもの問題が不可解で…いきなり最終章を見せられてるような感じ。
移動都市に意味を見出せなくて難儀する。
結局の所、ラストの見せ場に深く関わってくるのだけれど、取ってつけた感が拭えず、全体的には退屈だった。
ビジュアルとかは面白かったんだけど…どおにも説得力に欠けてるような感じだ。
都市が移動する必然性も分からないし、静止都市と対立してる構図も分からない。
きっと当初は移動出来る事が希望であって、静止し続ける事が衰退だったのであろう。
そいでもって長い時間放浪した挙句、資源が乏しくなり、いまだ現状を維持し続ける静止都市への略奪へと変貌していったのかもしれない。
のだが…!
その辺りを抜きにしてはダメなような気がする…。
物語の結末はなんだか皮肉めいたもので…移動するロンドン市民達、これが白人とかになるのだろうか?それらを中国とインドの人々が受け入れる。
精神的な豊かさに立ち戻るって事なのだろうか?限りある地球という資源を食い尽くしてる西洋文明への警鐘とかなのかしら?
ロンドンって、都市が大航海時代の暗喩だったりすんのかな?
それが際限ない物欲の成れの果てとかになんのかしら?
そうだったとしても、別段このドラマを語る上で必要な事とも思えない。
世界観の説明が足りてなさすぎて、どおにも受け入れ難かったのが敗因か。