「勝ったッ!第二部完!(大嘘)」GODZILLA 決戦機動増殖都市 lilyさんの映画レビュー(感想・評価)
勝ったッ!第二部完!(大嘘)
アニメ版ゴジラ(全三部)の第二部に当たる本作
小学生が妄想したような「ぼくのかんがえたさいきょうのかいじゅう ゴジラ・アース」に対してヒト型種族たちがメカゴジラの力を使い、戦いを挑むと言うのが今回の大まかな内容となっていた
その他にもフツアの民やメカゴジラ、ギドラなど新要素が多く登場し、完結編である第三部に向けての足掛かり的な立ち位置であるためか説明ゼリフが多く、説明過多ではと思う点も多少あるが終盤のアクションシーンに関して言えば文句なしの良作だ
CGを用いたゴジラとバルチャーの戦闘シーンの重厚感と臨場感は素晴らしく、かなりの高クオリティであり、特にバルチャーのゴジラへの急降下攻撃を行った後、ゴジラの股下をくぐって離脱するシーンの変態軌道っぷりには息を呑むほどだった
(大迫力のアクションが見たいという人がいれば立川シネマシティの極上爆音上映を是非オススメしたい)
ストーリー面に関して言えばヒト型種族の文明発展の末生まれる怪獣、ある意味「ヒトの業」とも言える存在を打倒しようとするなら己もまたヒトならざるものとならなくてはいけない。そして最終的には打倒すべき怪獣と同質化してしまうという展開は面白かった。
(その実、ゴジラを憎悪すればするほどに自身がゴジラ化しているともとれる)
登場人物の中にはそれを受け入れ、メカゴジラの一部となる者(怪獣との同質化)がいたが主人公ハルオは葛藤の後それを拒絶してしまった。
そのためハルオが戦いのなかでヒトとしての矜持を捨てずにヒトとしてゴジラに勝つのか?または捨ててヒトならざるものとなるか?などこれからの展開に期待である
まだ完結していないため、総合的な評価ができないことから作品単体の評価を下すとするならゴジラ作品としてではなく怪獣アクション風群像劇として3,5点が妥当だと思った。