「山崎まさよしの“One more time, One more chance”が心地良い。『月とキャベツ』、『秒速5センチメートル』以来。」50回目のファーストキス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
山崎まさよしの“One more time, One more chance”が心地良い。『月とキャベツ』、『秒速5センチメートル』以来。
アダム・サンドラーとドリュー・バリモアが主演したオリジナル映画である『50回目のファースト・キス』を思い出しながらの鑑賞となりましたが、オリジナルを知ってるだけに粗が目立った印象が残ります。邦画コメディでは第一人者となっている福田雄一監督なので期待していたのに、オールハワイロケも響いたのか、特にコミカルな部分の作り込み不足は否めない・・・筋肉ムキムキの兄貴や10秒のトムといった忠実なキャラ再現は評価できるが、この日本人らしいキャラ設定なら、何もハワイロケしなくても良かったとさえ思う。
毎日毎日同じことの繰り返し。プレイボーイの大輔(山田孝之)が純粋な想いであの手この手を試してみる姿は良かったし、瑠衣(長澤まさみ)の純真無垢なイメージと、時折見せる短期記憶障害の憂いの表情が絶妙だと感じました。オリジナルでも下ネタ満載だったと記憶しているのですが、それをリメイクする難しさも露呈していたでしょうか、笑えないギャグを連発されるとちょっと引いてしまいます(笑)。
ハワイロケのおかげで良かったところは、主人公の設定を天文学者を志す若者として、星空の美しさを映像化できたところ。ギリシャ神話のゼウスの女好きというネタを振りまいて、自分のプレイボーイぶりをも被せた脚本にして、星座の話を熱弁したり、満天の星空を描いた映像美は評価できます。ハワイの夜空を体験してみたくなるほどでした。
長澤まさみも口ずさんでいた“One more time, One more chance”。しばらく弾いていなかったギターで練習してみたい!
「2018年6月映画館にて」
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