劇場公開日 2018年1月20日

「媒介に徹する神楽衆」廻り神楽 Rosalindさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5媒介に徹する神楽衆

2025年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

神楽衆の一人は言う。「自分たちは中継ぎだ…」、「いつも通りやるだけだ…」

神楽衆は過去から未来へ伝統を継承するための媒体である、と同時に、神(あの世)と人間(現世)の間における媒体でもある。そこには“自己表現”などという近代的な考えは一切なく、“芸能”の本来のあり方あるいは起源を垣間見させてくれる貴重な記録映画となっている。

伝承のサイクルと地震のサイクルをリンクさせているのも興味深く、人間の意志・制度を超えた崇高な何かを感じさせてくれるとても良い作品だと思いました。

Rosalind