劇場公開日 2018年6月23日

  • 予告編を見る

「もうブレア・ウィッチは怖くない(笑)」カメラを止めるな! ao-kさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もうブレア・ウィッチは怖くない(笑)

2018年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

怖い

予告編は見ない方が良いとか、ネタバレ厳禁的な口コミが広がっているが、作品の構成を知っていても十分に楽しめると私は思う。むしろ、予告編でその点を公表しているので、作り手側もネタバレ厳禁の風潮を意外に思っているのではないだろうか?

とは言え、作品構成の特殊さが魅力的であるのは事実。37分間のゾンビ映画に隠された真実とは…。
どんな映画もそうだが、観客はカメラに映ったシーンだけを作品として観る。特にこれはワンテイクの作品なので、カメラに映っていない部分は周囲の音や登場人物の表情などから想像せざるを得ない。この演出に妙に恐怖感を煽られる。

だが、私たちの想像は合っていたのか?あの場面で彼が、彼女が何故そんな行動を取ったのか?カメラに映っていなかった場面が明らかになっていく後半が実にユニークで愉快で痛快。“何じゃこりゃぁぁぁ!?"感が次第にクセになっていく。単なる実験映画と評するのは些か失礼で、むしろ映画を観る側の気持ちを逆手に取った快作であると同時に作り手たちの映画作りの楽しさに満ち溢れた作品と言える。

しかし、まさかゾンビ映画を観ながら「アメリカの夜」を思い出すことになろうとは、これが一番のサプライズ。この作品を見た後なら「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」も爆笑しながら観れるかもしれない(笑)

Ao-aO