「気持ちを新たに前に進む…で良いのか?」ベロニカとの記憶 kinokoさんの映画レビュー(感想・評価)
気持ちを新たに前に進む…で良いのか?
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過去を都合良く書き換えて記憶するのは誰にでもあることだろう。
最後、過去と向き合って新たなスタート、みたいな終わり方だったのが何だか違う気がする。トニーに贖罪があるとも思わないけれど、観ている方には、それで終われない微妙な後味の悪さが残る結末だったから。
多分、ベロニカに起こったことがあまりにも壮絶だったからそう感じたのだと思う。
恋人を取られて激情にかられ、思いのまま手紙を書いただけならそれで良かったかも。いや、当初の想像通り子供がエイドリアンとベロニカの子でもまだ納得できたかも。
どうしてエイドリアンはベロニカの母を妊娠させてしまったのか。学生時代の彼の言うようにそれは永遠に誰にも分からない。それでもなぜそうなってしまったのか、理由を知りたくなってしまうのだ。
そしてどうしてベロニカの母は彼にエイドリアンの日記を遺したのだろうか。何故ベロニカは渡すのを拒むのか、本当にベロニカはそれを燃やしたのか。何も語られないからこそいろいろと気になった。
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