「臨死体験する意味」フラットライナーズ KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
臨死体験する意味
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過去の罪の意識を利用した恐怖体験は普通に楽しめるけど、臨死実験という特殊な設定がほとんど生かされないストーリーが残念。
そもそも心臓がちょっと止まったくらいで死を体験できたと言うのか?という疑問は、死の境界線がどこなのかとぐるぐるした考えに陥ってしまうのでやめにして、肝心の死と生の狭間で体験する世界があまりにも普通で拍子抜けしてしまう。
もっとこう、常識を突き抜けた斬新で面白い映像を期待していたのに…まあ私も具体的な例はあげられないけれど…
臨死体験をした人間の頭が冴え冴えになる設定は途中でどこかへ行ってしまうし、予告で煽っていた7分間の心拍停止は特に触れられず。
罪に向き合い自分を赦すことが最終的なテーマならもはや臨死を扱う意味はどこにもない気がする。
自らそうする人はなかなかいないだろうけど、死の入り口でウロウロしてまた戻ってくる人なんてたくさんいるわけで。
変に間延びせず、医学生の若いエピソードを加えながら話が進むので退屈せず観られる。
けれど一つ一つのストーリーが噛み合ってなく、不安定な上に最後は強引に一件落着ムードにさせられるので腑に落ちない。
加害者側のエゴ満載で身勝手な謝罪で全て許されて済むと思うなよと。
あとコートニーが死ぬ必要は全く無いんじゃないかな。
マーローの遺体保管室のシーンが好き。
ベタだけどいきなり出てこられると絶対びっくりしてヒェッ!と声が出てしまうな…
怖いシーンは普通に楽しめるのでそこは良かった。
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