「死んでいる場合ではないのだ!」007 ノー・タイム・トゥ・ダイ じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
死んでいる場合ではないのだ!
この場合は、「死んでいる」はスパイの死だから引退のことかなあ?
スペクターからだいぶ空いたので、予習が必要だったかもしれない。
主題歌はすごくいいなあ。と思ったらビリーアイリッシュだった。いい声だ。
さて、007は前作で終わった感じだったが、その先を作って、引退して新しい彼女とイチャイチャしていたら、叩き起されるかのように仕事をやる羽目になるという成り行きです。
さて、ダニエル・クレイグはすっかりゴルフ焼けの「さんま」さんみたいになって、もう、渋いさんまさんにしか見えない。
今度の彼女マドレーヌ(レア・セドゥ)は少し肉付きがよく重そうなので、抱えたら腰砕けるんだろうなとおもったら、最後まで抱えることは無かった(笑)。でも、ゴーストプロトコルの殺し屋役はスタイリッシュでかっこよかったのになあ。高層ビルから投げ落とされるけど。(笑)
初めの方に出てくる子供時代の子は足も長くスタイルも良かっただけに残念。
演技はお上手ですが。ボンドガールとしては妖艶さが欲しかった。
キューバのスペクター皆殺しで活躍するCIAの女エージェントパロマはとても可愛くて魅力的だったけど活躍はそれっきりだった。後でまた出して欲しかった。代わりに007を引き継いだ黒人の女エージェントはめっちゃ逞しい。
全体的には、最近は長くなりがちな007だけど、やや冗長の感はあるよ。途中何回か意識を失いそうになったくらい。そもそも移動や説明にシーンをさきすぎだと思う。サクッと悪いやつを出して、死にそうになりながらもバンバンやっつけて、新しいアクションやギミックを出して、女スパイと共に乗り切る。そしてラブシーン。やったね✌というのが真骨頂でしょう?
渋いダニちゃんを見せたい、ここで007は終わるんだみたいな撮り方は如何なものか。と思ったらコプロデューサーにダニちゃん名前を連ねてましたね。さすがにミサイルの爆心にいたら跡形もないでしょ。
そうなるとあの黒い007シリーズになるのかな?ならんわ!
最初のイタリアのシーンは息を飲む美しさだったし、ジャマイカもキューバも猥雑でよかった。しかし、日系人の監督だったからか、能面のくだりや恐らく北方四島に連なる島のどこかに最後の舞台を持ってきたり、畳の前でダニちゃんに土下座させるとかやってるけど、「必要なの?」って思いましたよ。007史上1番のかっこ悪い趣味だと思う。1番いただけないのは、その伏線回収がされてないことよ。能面を被ったレミマレックは何故そうしたのか?やつはなんであんなに顔色が悪いのか?日本趣味の意図は?子供を盾に取られたら007もかたなしだ。今までなら土下座なんかせずガムとかリモコンカーとかのギミックで乗り切ったはず。
次回作は、あるとしてもダニエル・クレイグでは撮らないよってことだよね。それはOK!そもそもカジノ・ロワイヤルがある時点でパラレルに展開しているのだから。
キャストは全部取っかえだね!それはそれで楽しみだ。今度はせいぜい120分位にしてね!!!