「不法移民の侵入を防ぐ為に周囲に電磁壁を張り巡らせた都市に暮らす種子...」グレイン よねさんの映画レビュー(感想・評価)
不法移民の侵入を防ぐ為に周囲に電磁壁を張り巡らせた都市に暮らす種子...
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不法移民の侵入を防ぐ為に周囲に電磁壁を張り巡らせた都市に暮らす種子遺伝学者のエロールは穀倉地帯で収穫される作物が遺伝的危機に瀕していることを知る。対策会議に参加したエロールは、遺伝子操作した種子の危機に関する論文を遺して失踪した遺伝学者ジェミールの存在を知り彼の捜索を始める。都市の中で何ら痕跡を見つけられないエロールはジェミールが電磁壁の向こう側の地域デッドランドに潜伏していると確信し、助手のアンドレイとともに危険な旅に出る。
映画そのものが古いのか新しいのかも判別つかないくらいに粗いモノクロ映像で描写されるデストピアが独創的で美しいわけですが、ほとんどCGを施していないロケ撮影であることにビックリ。人間を一瞬で焼き尽くす電磁壁の向こう側で淡々と展開するドラマは、さながらケンシロウが出てこない『北斗の拳』第1話。絶望的な風景が地平線の向こうまで続く世界に垣間見える儚い希望がじんわり胸に沁みます。
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