「敵だと思っていても味方であることもある」スリー・ビルボード 夢見る電気羊さんの映画レビュー(感想・評価)
敵だと思っていても味方であることもある
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怒りは怒りを来す
この言葉がまさにこの映画そのもの。
娘の死を境に悲しみと怒りに支配される感情。犯人を捕まえられない警察に対する苛立ちと怒り。
その行き着く先にどのような展開があるのか。最悪の展開すら頭をよぎる中で、いろんな結末を想像したけど、予想を大きく外しつつ、考えうる内で最も良いと思える終わりでした。
ディクソンへのミスリーディングが凄すぎて、最悪の展開を想像してました。見るの辛いなぁと思いつつ、展開が気になってみてた。途中はおいおいおいおい、という展開もあったけど、最終的には良い方向に収まりそうな雰囲気を漂わせて終わったので一安心。
犯人が確定、というと普通のサスペンスだけど、確定ではなく、犯人じゃない可能性の方が高い人間だけがわかるというだけ。でも、この映画としてはそれでいい。犯人がどうとかではない、人間の怒りそのものがこの映画のキーワードであり、その怒りとどのように人間は戦うのか。良い人間であり続けられるのか。
そこがテーマであった。その結末はまさにこの映画だからこそのもの。最高レベル!
二人はきっと、怒りに身を任せたりはしないだろう。そこが救いか。
あなたの周りは敵ばかりじゃない。怒りでそれを見失わないようにしよう。
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