劇場公開日 2018年2月1日

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「2018年の公開作で最重要と言っても過言ではない」スリー・ビルボード ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

4.52018年の公開作で最重要と言っても過言ではない

2018年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

18年の最重要作と言っても過言ではない。これは片田舎で起こった小さな物語ながら、おそらくこの舞台には世界中のあらゆる人々の生き様が集約されているのだろう。だから我々はこの数少ない主人公たち(ビルボードの数と同じく3人)がいかに無茶苦茶をやって、己の行為について後から悔いたりしたところで、単純に糾弾したり同情することなどできやしない。

3看板によって突きつけられる言葉は「汝は天に顔向けできる人間か?」というあらゆる人間に発せられた問いかけでもある。誰もが全うな人間でありたいと願いながら、そうであることは難しい。全うに生きているつもりでも、気付かぬ内に道を踏み外していることもある。だが人は俯瞰したり意識することで変われる。正反対の人と繋がることだってできる。そんな普遍的なテーマへいざなうにあたり、これほど複雑怪奇なストーリーテラーぶりで我々をとことん翻弄したマクドナー監督に心から脱帽である。

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牛津厚信