「琴線に触れるかは観る人次第。想像を絶する悲しみの果てに。」スリー・ビルボード 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
琴線に触れるかは観る人次第。想像を絶する悲しみの果てに。
【賛否両論チェック】
賛:娘を奪われた母親の悲しみが、人々の心に一石を投じ、止まっていた歯車が少しずつ動き出していく様が、重々しくも人間らしさを感じさせる。
否:主人公の人柄や行動は、見方によってはかなり利己的で、受け入れられない部分も多い。終わり方もやや消化不良か。
一言でいうと、「ザ・観る人を選ぶ映画」です。
愛娘を殺された母親の悲痛な叫びが、狭い町の人々の閉鎖的な心に一石を投じる重厚な作品ともいえます。一方で見方によっては、母親の行きすぎた言動によって、町に生じた不協和音が大きな歪みを生んでいくという、観ていてどこか不快な印象を受ける向きもあると思います。
いずれにしても、観る人によって受けるイメージが全く異なりそうな、そんな作品といえそうです。
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