「街の看板。」スリー・ビルボード mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
街の看板。
娘を殺された母親が、警察の捜査が遅々として進まないことに業を煮やして、3枚の広告看板を出す。そのことによって街がざわついていく。
マーティン・マクドナーの作劇は、じわりじわりと迫ってくる。
殺された娘の母親ミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)、警察のウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)、差別主義のディクソン(サム・ロックウェル)。
他にもひとくせもふたくせもありそうな連中が映画の中を生き抜いていく。
また、先の読めない展開がいい。
もっとも読めないからいい、読めるからダメというわけではないが、初めて観るときは先が読めないのに越したことはない。
映画で、じわりじわりと迫ってくる感覚はなかなか味わえない。
マーティン・マクドナーの脚本とともに演出も特筆すべきものである。
映画全編を引っ張っていたフランシス・マクドーマンドはやはり良かった。彼女以外の役者でこの役、というのはもはや考えられない。
マーティン・マクドナー、これを機にどんどん映画を撮ってほしい。
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