「何事も穏便に…が間違いの始まり」まともな男 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
何事も穏便に…が間違いの始まり
スイスの山奥にあるリゾート地で、家族と上司の娘を連れ、スキーをしにきた男性が、ある出来事をきっかけに不運のスパイラルを起こしていく様を描く
主人公のトーマスが良かれと思ってしたことが、次々と不運を呼び込んでいく
不幸の始まりは、上司の娘が知り合いの息子にレイプされてしまった事件だった
いや、それ以前に、上司のご機嫌とりで上司の娘を旅行に誘ったことが不幸の始まりだったかもしれない
トーマスが、そのレイプ事件を穏便に済ませようとした結果、そこから全ての出来事が裏目に出てしまう。
女性という視点から見れば、もっと酷い目に遭ってもいいんじゃないかと思ったけど
一人の人間として観た場合、上司、妻、娘たちから痛い視線を浴びてながら、彼らに対し、なんとか穏便に済ませようとする彼の気持ちもわからなくもない
しかし、世の中、全てを穏便に済ませようとすること自体に間違いがあって、それは決して、優しさでも人の良さでもなく、ただのその場しのぎであって、それは後々痛い目に遭うんだという教訓だと思って、この作品を観た
なかなかお目にかかることのないスイス映画を観る機会に出会えて良かった
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