フォロイングのレビュー・感想・評価
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ゴシックホラーの大道
完全なホラー作品
原題名は「ゴーストハウス」 この日本でのタイトルに込められているのが、海外で「良い人に見える人」にのこのこついて行くことを表しているのだろう。
さて、
このホラーは、悪霊という一般的概念でありながら、かなり脚本が練り込まれていて面白かった。
タイが舞台と聞いて思い出すのが「ザ・ビーチ」
自然の美しさと誰も知らない楽園の島
西洋人にはタイという国は特別な、つまりミステリアスな場所なのだろうか。
特に本作はホラーだけに何もかもが暗く怪しく描かれていた。
この、呪いが他人に「渡される」ことで、自分が助かる構造は「リング・らせん」のようでもある。
ホラー特有の危機からの脱出方法である「それ」は、人間の無力を象徴している。
本作では、この方法を使わずに婚約者を助けるという主人公の西洋人らしからぬ正義感が光っていた。
彼・ジムは空港に出向き、騙した連中に一発かましたいと思っていながら、逆に首を絞められ落とされる始末。
この部分の間抜けさと、最後に自身の指を切り落とすのは素晴らしいコントラストで、彼の本気度が伺える。
特に「自分自身の大切なもの」である「血肉」=指を切り落とすことは、悪霊が求める呪いと苦しみに対する犠牲としてよく機能するのだろう。
この人間の本気こそ、悪霊に対する最大の武器なのかもしれない。
そこに目を付け、物語を作ったのはホラーの根幹であって非常によかった。
ホラーであっても、矛盾を描くと怖さも面白さもなくなるが、この物語はよく出来ていた。
タイ版のエクソシスト
偽ではないが「本物ではない」リノという男が登場するのもいい。
そして原題の「ゴーストハウス」はタイの祠を意味する英語
ゴーストは精霊に近い存在
それらが不要となり捨てられる場所
まるで最近見た「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」と同じ。
そして本作の脚本は、このような要素を上手に抽出しながら物語を作りこんでいったのだろう。
ゴゴという運転手 キーマンの設定も良かった。
これは、ホラーの中心をまっすぐ表現した作品だった。
コメディ要素の効いたホラー
彼女に取り憑いた例を3日以内に誰かに移さなければ助からないという、イットフォローズみのある設定だったが幽霊が見えるこっちの方が楽しかった。度々出てくる幽霊ババアのビジュがおもしろすぎた。終盤は除霊ババアvs幽霊ババアの戦いで草。プロポーズ直後に女遊びをする最低な彼氏だと思っていたが、霊に取り憑かれた彼女を救う為に献身的に指を捧げる姿になかなかの男だなと感心した
タイ旅行に出かける前に観ることをおススメ・・・できない。
ババアが憑いて来る!
序盤はまるでタイの観光映画のようだが、煌びやかな建造物より地味で古臭い祠に興味を持ったジュリーが老婆の霊に悩まされることになった。
所詮B級ホラーだろうと高をくくっていたが、かなり真剣度が高い作品であることに気づいた。英国人2人組の男と打ち解けあい、4人で盛り上がりをみせてしまうが、彼らはジムとジュリーを罠にかけたのだ。目的は何?金?と謎めいた展開についていくと、英国人には連れの女性がいたという驚きの事実にぶち当たる。彼らは連れの女性が老婆の霊“ワタベ”に呪われていたのだが、他の人間に呪いを負わせることで自分たちは助かったというストーリー。
怪しげな男リノ(マーク・ブーン・ジュニア)を紹介してもらい、誰か他の人間を代わりに呪わせることでジュリーは助かると聞いたのだが、良心がそれを許せないというジム。もっとまともな呪術師を紹介しろ!と脅迫するに至ったのだ。
終盤はババアvsババアといった構図で、呪術師には大切なものを捧げないといけないのだが、そこで婚約指輪を差し出すジム。いや、ワタベに勝つにはやっぱり指を切らなきゃダメだろうと、最終的には痛い目に遭うジム。英国人にホイホイとついていった代償はデカかった。
フォロイング
お化け屋敷
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